今日の朝日新聞にあった記事に、私は心を持って行かれた。
「コンビニ50年 現代短歌が映す変換」という記事です。
寄稿 山田航(歌人)とあった。
半世紀前の1974年5月、セブンイレブンが日本初となる本格的なフランチャイズの
コンビニエンスストアを東京・豊洲にオープンさせた。
抒情せよセブン・イレブン こんなにも機能してゐるわたくしのため
小池光 「日々の思い出」(88年)
不器用な父が買い来しコンビニの袋の中のいちご大福
長浦史恵(96年)
コンビニで買う白滝のざくざくと切る水無月は大粒の雨
大野道夫「冬ビア・ドロローサ」(00年)
「お客さん」「いえ 渡辺です」「渡辺さん、お箸とスプーンおつけしますか」
斉藤斎藤「渡辺のわたし」(04年)
コンビニは安心できる絶対に「ほんもの」だけは置いてないから
松本秀「5メートルほどの果てしなさ」(05年)
たぶん親の収入超せない僕たちがペットボトルを補充してゆく
山田航「さよならバグ・チルドレン」(12年)
持ってません温めません付けません要りませんいえ泣いていません
西村曜「コンビニに生まれかわってしまっても」(18年)
ローソンのバックヤードでくちづけをおぼえる子供たちによろしく
魚村晋太郎「バックヤード」(21年)