4月から選者が替わり、第2週の選者が長嶋有になった。
このことを私は1月に知った。
NHK俳句のサイトを見てみると投句を募集している。
第2週 選者: 長嶋 有 の題は「マーガレット」3月25日必着です。
NHK俳句はメールで投稿出来る。
これは助かります。
朝日俳壇はハガキで投句しなければなりません。
(じつは、先週久しぶりに投句した)
しかし、題は「マーガレット」、まったくイメージがわきません。
マーガレット の俳句
よき朝がマーガレットに来てをりし 篠原樹風
ファウストのマーガレットに又会ひし 星野 椿
マーガレットそれより白き産着干す 対馬康子 愛国
マーガレット主の椅子を犬が占め 中村汀女
マーガレット何処にも咲いて蝦夷も奥 高浜年尾
マーガレット夕昏れ収め切れずをり 小笠原てい
マーガレット山雲は野に翼垂れ 有働亨 汐路
マーガレット東京の空よごれたり 阿波野青畝
マーガレット氷河への径石ころ径 有働亨 汐路
マーガレット猫額の庭満たしけり 中村汀女「芽木威あり」
マーガレット眩しき島のチャペルかな 岩崎照子
人去れりマーガレットの白さわぐ 阿部みどり女
兎波マーガレットに駈け寄りぬ 高澤良一 さざなみやつこ
子の瞳マーガレットに囲まれて 山下亜紀
蝦夷に咲くマーガレットは野の花よ 稲畑汀子
門入ればマーガレットの咲いてをり 星野 椿
陶乾くマーガレットの風たえず 江口竹亭
風白しマーガレットを野に置きて 稲畑汀子
風眩しマーガレットの果は海 水田むつみ
髪黒くマーガレットの中に立つ 高浜虚子
イメージのわかない題にたいしては、句が浮かびません。
正直、この「マーガレット」の題、私に何もわき上がるものがない。
私の友人に、長嶋有が選者のときには投句したい、とメールを書いたら、
マーガレットの俳句をいくつか書いてメールをくれた。
私を応援してくれているのだろう。
私はうれしくなりました。
私が40歳のとき、パソコン通信のASAHIネットの仲間と「第七句会」という句会をやっていた。
2週間に1度、やっていたと思う(いや、それも自信ないな)。
その中に長嶋有さん、川上弘美さんがいた。
そうなんです、第七句会から2人の芥川賞受賞者が生まれたのです。
通常はネット句会なので、メールで投句していた。
でもたまに東京のあるところに集まって句会をした。
そしてそのあとは酒場で飲んで反省会、これが楽しかったです。
長嶋有さんとは気が合って、よく話をした。
「ブラックジャック」をラジオドラマでやってたよ、というと、
次のときに長嶋有さんは、
「RADIOもいいけど原作もよいですよ。ゆうちゃんけいちゃんにもヨロシク!!」
というメッセージを書いた「ブラックジャック」のマンガのコピーをくれた。
川上弘美さんには逆選の嵐のときに、なぐさめのメールをいただきました。
だいたい句会は正選だけですが、第七句会は逆選があった。
まずい、へたな句にはマイナス点(逆選)がついたのです。
私の句は、逆選が多いときがありました。
そんなとき「九想さんの句を私は好きですよ」と川上弘美さんがメールをくれたのです。
長嶋有先生が選者のときに、毎回投句したい。
私のこと分かってくれるかな?
(九想という名前で投句すれば分かると思う?)
こんなことをしようとしている自分が情けないな。
小説を書いて勝負すればいいんですが、それが出来ません。
人生の終わりのころに、自分の才能の無さを知ってしまうとかなしいですね。