一昨日の土曜日に現役時代の趣味の会である「歴史探訪同好会」のメンバー11名と、和歌山県の北部に位置する紀の川市の粉河寺周辺を散策してきました。
今日から数回に分けてご紹介します。
集合場所はJR和歌山線の粉河駅ですが、殆どの人が南海線や阪和線沿線に住まいしているため、JR阪和線熊取駅に集合してバスで行くことにしました。
「粉河駅」
集合場所の粉河駅です。
列車の到着は一時間に1本から2本、一日の平均乗降客は1000人ほどの閑散とした地方の駅でした。
駅員も一人のようであり、時間帯によっては居なくなって無人駅となります。
・集合場所のJR粉河駅です。
「童男大士(童男行者)」像
宝亀元年(770年)のある日、この地の猟師の大伴孔子古(おおとものくじこ)が山中で獣を追っていると、地面に光を放っている場所を見つけ、孔子古はその場所に庵を建立したと伝えられています。
そこへ童姿の行者(童男行者)が現れ、一夜の宿を求め、泊めてもらったお礼に7日間庵にこもり仏像を作る約束をしました。
7日が過ぎ、孔子古が庵を開けると行者の姿はなく、そこには金色に輝く千手観音像が立っていました。
孔子古は童男行者こそ千手観音の化身と考え、その観音像を粉河寺の本尊として大切に祀ったと言われています。
・駅前に建っている童男大士(どうなんだいし)」像です。
「粉河寺(こかわでら)」
宝亀元年(770年)に大伴孔子古(おおとものくじこ)にて創建された風猛山粉河寺は、第一番札所の那智の青岸渡寺、第二番札所の紀三井寺とともに西国三十三所観音霊場の名刹です。
約35000坪の広大な境内地、200mに及ぶ石畳の参道、大小20有余の堂塔伽藍、名勝指定の粉河寺庭園等で有名な寺院です。
・粉河寺の大門を入ったところに立てられている粉河寺の案内図です。
「ご神木」
この樟の木の樹齢は一千年余り、胴周り15m、高さ25mだそうです。
この樟の木は和歌山県下の中で第三位の大木で、紀伊風土記には「境内に樟の木の大樹あり。周囲三丈五尺許」と書かれており、古くからその巨大な姿を見せていたと言うことです。
「大門」
1,708年に建設されたこの大門は総欅(けやき)造りで国の重要文化財にしていされており、和歌山県内で高野山、根来寺に次いで3番目の大きさを誇っています。
この大門は入母屋造、本瓦葺きで、桁行12.48m、梁間7.48mという立派な2階建ての楼門です。
両サイドには、仏師春日(しゅんじつ)の作といわれる、像高5mの金剛力士像が立っています。
「金剛力士像」
大門の左右に立って寺院内に仏敵が入り込むことを防いでいます。
宝永4年(1707年)建立だそうです。
・大門の右に建つ金剛力士像(開口の阿形(あぎょう)像です。
・大門の左に立つ金剛力士像(口を結んだ吽形(うんぎょう)像です。