2011年のブログです
*
放送大学大学院の大場登先生の『ユングの「ペルソナ」再考』(2000・創元社)を読みました。
大場先生の博士論文ということで、じーじに理解できるかなと不安を抱きながら読みましたが、丁寧な論文で最後まで一気に読んでしまいました(内容をどれだけ正確に理解できているかは別ですが…)。
最近読んだ河合俊雄さんの『概念の心理療法』(日本評論社)でも同じような印象を持ちましたが、ユング心理学の場合、概念が固定化してしまうことが問題で、イメージや考えが常に流動的になっていることが大切(河合さんの言葉では「弁証法的」になっていることが必要)なのかなと思いました。
大場先生の論文は、引用文献が和辻哲郎さんや坂部恵さんなど、じーじも興味を持って読んでいた人達がたくさん出てきたのですが、同じものを読みながら、こんなに違うことを考えるんだなとあらためて尊敬をしました。
ユングさんの考えをさらに深めようというその姿勢に圧倒されました。
じーじもいずれ、こんなことを考えながら、臨床に望み、さらに新たな考えをまとめることができればいいなと、とてつもない夢を抱きました。 (2011.7 記)
*
2023年2月の追記です
ペルソナ、仮面、表向きと本音、さらには、意識と無意識、影(シャドー)、などなど、ユング心理学では大切な概念ですね。
河合隼雄さんも詳しく述べられていると思いますが、わかるようでなかなか奥の深いむずかしいことがらです。
さらに勉強をしていきたいと思ます。 (2023.2 記)