「今こそマルクスを読み直せ」と声高に叫んでいる人がいます。佐藤優さんです。佐藤さんは団塊世代ではないので、彼の主張ははるかに貧困に苦しむ若い層に対する共感に満ち、政府と資本家に対する覚醒を促すものとなっています。だから団塊オジサンたちの妄言に比べるとだいぶ質の高い議論ではあります。しかしながら、反論させていただきます。
自称「右翼」の佐藤優さんと、自称「左翼」の日本共産党がそろって「マルクスを読みなおせ!」と威勢よくキャンペーンを張っているのは、なかなか面白い光景です。
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ヘッジファンドがサブプライムによる巨額損失を取り返そうとすれば、穀物投機と原油投機で、世界中の貧困層を飢餓に追いやってでも、そんなことおかまいなしで貧困層から金をむしり取るしか手段がないという状況です。穀物価格の高騰は、内戦や国家間の戦争にまで至る可能性を十分に持ちます。金融恐慌から戦争へというのはまさに1930年代の悪夢の再現に他なりません。
もっとも恐ろしいのは、「米国の金融業界が穀物投機で儲け、裏では米国の諜報機関が絶望的状況に追い込まれた貧困層を扇動しながら戦争に駆り立てて戦争を起こし、米国の軍事産業が武器輸出でさらに儲ける」、このシナリオを巧妙に工作しながら実行してしまうことです。
この悪夢のシナリオを防ぐにはどうすればよいのでしょうか? . . . 本文を読む