代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

丸山茂徳氏がすべきことはクズ本の出版でなく謝罪である

2020年12月26日 | 温暖化問題
なぜ日本の「知識人」なるものは、自分の言論活動にちゃんと責任を負えないのだ。なぜ間違ったことを言っても、どこ吹く風で、平気な顔をしている人間が多いのだ。なぜ日本人は、こうした「知識人」たちを許すのだ。地質学者の丸山茂徳氏は、2008年に書いた『「地球温暖化論」に騙されるな!』(講談社)で次のように主張していた。「この問題は、おそらく10年もしないうちに決着がつくと思います。21世紀の地球の気温変化は2035年頃が最低値となる寒冷化を示します」。あれから12年。地球は寒冷化するどころか、気温上昇はとどまるところを知らない。IPCCの予測通りだ。「寒冷化」という予測が外れたのだから、科学者としての良識があるのであれば、丸山氏は世間を騒がせたことに対して謝罪すべきであろう。 . . . 本文を読む

武田邦彦は印税収入をすべて水害対策に寄付せよ

2018年10月03日 | 温暖化問題
武田邦彦氏には、国民を騙して、温暖化対策を遅らせてきた罪に対して、損害賠償を請求したいくらいである。実際、武田氏のデマによる被害総額は数千億円では足らないのではないか。少なくとも、これまで温暖化していないというデマを流し続けたゴミのような著作の数々で儲けた印税は、すべて水害対策予算として政府に寄付すべきだろう。それが、せめてもの誠意ある責任の取り方ではないのか。 . . . 本文を読む

武田邦彦氏は、妄言を排出するのをもうやめよう

2018年06月22日 | 温暖化問題
武田氏は「温暖化対策は日本だけが真面目に取り組んでいる」また「温暖化対策は経済を犠牲にする」とも主張する。2018年6月時点でこのような主張をしているとは、驚愕に値する。しかも、この妄言に対し一定数の支持者がいるようなのだ。そんなことだから、あなた方は、竹中平蔵氏あたりから「B層」なんて呼ばれてバカにされるんですよ。まさに「ポスト・トゥルース」の時代にふさわしい現象と言えるだろう。現実には、例えばスウェーデンで2000年から14年までにCO2を8%減らしてGDPは31%増、同じく、英国は20%減らして27%増、ドイツは12%減らして16%増、米国ですら6%減らして28%増、表の中で日本のみが0.7%増えてしまい、GDPの伸びも低いのだ。いまや途上国も含めて、「温室効果ガスを出しまくって経済発展をしよう」などというアホな考えはすでに持っていない。 . . . 本文を読む

原発推進論も温暖化懐疑論もまとめて黙らせよう

2015年11月27日 | 温暖化問題
暗くなるニュースばかりの毎日の中、わずかだが薄明が射すようなニュース。昨年は原発を全く動かしていなかったにも関わらず、CO2は3.0%減少したという速報値。リーマンショックの後にCO2が減って以来、5年ぶりの減少。日本の反原発派の中には、「地球温暖化対策を訴える人々は、原子力推進派だ」とおっしゃる人もいるが、誤解も甚だしい。原子力業界が、温暖化問題を原発推進に利用しようと「原発はCO2を出さないからクリーン」などの言説を流してきたのは事実であるが、彼らは「エセ温暖化防止論者」と呼ぶべきであろう。現実には原発を推進していた時代にはCO2は減る気配もなかったが、全原発が停止する中で賢明に省エネや再エネ普及に努めた結果、CO2も削減できることが明らかになった。実態は、原発依存からの脱却を志向してこそ、CO2の削減も可能になるのだ。 . . . 本文を読む

温暖化対策をせねばならない四番目の理由

2009年06月02日 | 温暖化問題
 私の中にあっては、石油消費量を減らしてCO2排出を削減せねばならない理由は以下の四点です。 (1)気候変動の脅威を軽減するため。 (2)石油枯渇によるピーク・オイルに備えるため。 (3)エネルギー安全保障と資源をめぐる戦争の防止のため。 (4)需給ギャップを解消して早く恐慌から脱却するため。  地球温暖化懐疑論者の方々の中には、(1)や(2)の点に関しては、やれ陰謀だ、それ謀略だ、と思われる方も多いようです。しかし、(3)と(4)の点のみでも、CO2排出を削減しなければならないのに十分すぎる理由と思われます。この点をよく考えていただきたいと存じます。  オバマ大統領などは、自然エネルギー振興の理由として、(3)の点をとりわけ強調しているので、この重要性はよく認識されるようになってきたのではないでしょうか。しかし(4)の点に関しては、まだまだ一般的な認識は弱いようです。 . . . 本文を読む

丸山茂徳氏の地球寒冷化論への反論

2008年10月16日 | 温暖化問題
 丸山氏は、この「正のフィードバック効果」に対して、次のように反論します。 「大気中の二酸化炭素濃度が増えれば、たしかにある程度気温は上がります。しかしその一方で、植物や珊瑚など、それを吸収する生物は喜んで活発に活動するため二酸化炭素を吸収し、大気中の二酸化炭素を小さくする方向に働くのです」(丸山、前掲書、34ページ)  私はこれを読んだときに思わず、「え゛ェー!」と叫んでしまいました。何の数字もデータもなく、こんなことを断言するのは、およそ科学者の取るべき態度ではありません。しかも決定的に間違っているのです。 . . . 本文を読む

なぜ政治的リベラル派が温暖化懐疑論にかぶれるのか?

2007年11月15日 | 温暖化問題
 温暖化問題、真剣に考えていくと、恐ろしくて気が滅入ってきます。温暖化進行の現実を認識として受け入れれば、それを防ぐための具体的な行動をしなければ気持ち悪くて心安らかではない。しかし、格差の拡大やら生活不安の増大やら、「対テロ戦争」の脅威やら、憲法改悪問題やら・・・・、護憲リベラル派の方々は取り組むべき課題が山積する中で、手一杯の状態。もうこれ以上、温暖化問題というスーパーヘビー級の問題に取り組む余裕は一切ない。しかし、認識と行動がズレるのは気持ち悪い。では、どうするか? よし、懐疑説を信じてしまえ。温暖化は心配ない→何も取り組まなくてよい・・・・・・。 . . . 本文を読む

温暖化・山火事・正のフィードバック

2007年11月12日 | 温暖化問題
 温暖化対策は待ったなしです。既に、いまから対策をはじめても「とき既に遅し」という可能性すらあると思っています。槌田さんは昨今の世論の状況を「エコファシズムだ」と言いますが、とんでもない話です。今の日本は、民意も支持するほんのささやかな温暖化対策の始めの一歩にすぎない環境税の導入すら、経団連など財界の抵抗で実施できないほど情けない状況なのです。日本の財界は、小泉構造改革への反対派を「抵抗勢力」呼ばわりしましたが、自分たちこそ日本最大の抵抗勢力じゃないですか。まあ、このように「エコファシズム」からはほど遠い状態なので、槌田さんは安心されてよいと思います。 . . . 本文を読む