北朝鮮問題について一言。中国は北朝鮮への経済制裁を強めていますが、その効果はそれほど期待できません。国連によるイラクへの経済制裁が、イラク国民のフセイン依存度を強めてしまい、かえって体制強化につながったのと同じことが起こる可能性もあります。中国が北朝鮮に対する経済的締め付けを強めれば、北朝鮮国民の怒りの矛先は金正日ではなく、中国に向かうことでしょう。経済制裁は、独裁政治の下で飢えに苦しむ人々をさ . . . 本文を読む
現在、WTOの農業自由化によって、途上国で広く展開されている畜力農業が「非効率」のレッテルを貼られて淘汰されています。途上国は穀物自給率を低下させるとともに、米国などからの穀物輸入量を増やしています。途上国の側は、小規模農家の穀物生産が淘汰され、代わって前の記事の写真にあるようにアブラヤシ、コーヒー、ゴム、綿花、バナナ、コショウなどなど、輸出向け商品作物のモノカルチャー経営がますます興隆しているのです。
これを熱力学的なメガネで見れば、エネルギー効率の非常に優れた畜力農業が、エネルギー効率が最悪の米国型機械農業に侵食され、地球生態系の破局と石油資源の枯渇を早めているだけということになるのです。
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現在世界を席捲しているWTOによる農産物貿易の自由化とは、世界的規模において、下の写真のような多様性のある景観を、上の写真のようなモノカルチャー景観に変えていくということを意味しているのです。実際、インドネシアでは現在も、下の写真のように住民が慣習的に利用していた多様性のある農地・林地が、企業に奪われ、上の写真のようなモノカルチャー景観へと強制転換されているのです。プランテーション開発をしようとする企業と住民のあいだの土地紛争は絶えることがありません。 . . . 本文を読む