代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

東京新聞の飽和雨量スクープ記事続報: 八ッ場は48ミリで浅川は50ミリ

2010年01月16日 | 治水と緑のダム
 前回の記事で『東京新聞』の篠ケ瀬記者が、八ッ場ダム問題に関連して、国交省が利根川上流域の飽和雨量のパラメーターを48ミリというとんでもなく低い数値で統一していたという資料を発見したというスクープを紹介しました。飽和雨量というのは、土壌が最大何ミリの雨量を貯留できるのかを示す値です。  ふつうの森林土壌であったら100~150ミリはあるので、48ミリという数値は常識外れのトンデモであるとブログで . . . 本文を読む

えらいぞ東京新聞! 国交省の飽和雨量の数値のトンデモをスクープ

2010年01月12日 | 治水と緑のダム
 今年の新年の年頭あいさつでは『東京新聞』の良識を高く評価いたしました。記者独自の調査報道が優れているという点です。本日(1月12日の24面)の「こちら特報部」の調査記事はすばらしいものでした。飽和雨量というのは、森林土壌がどのくらいの雨水を貯留するかを反映するパラメーターなのですが、ふつうの森林土壌であれば130ミリ程度は貯留します。しかるに緑豊かな利根川上流域で48ミリしか貯留しないなんてことは、森林を皆伐でもしない限りあり得ません。ダムを造りたいがためにパラメーターをねつ造しているからこうなるのです。  八ッ場ダム予定地を領地としていた真田昌幸・幸村親子もびっくりでしょう。 . . . 本文を読む

リチャード・クーの国有銀行論

2010年01月12日 | 政治経済(日本)
クー: いま日本で起きている借金拒絶症みたいなことが全世界的に起きた場合、もう最後は国が吸い上げるしかなくなるでしょう。新しいパブリック・ファイナンス理論が必要になってきています。ビジョンを持って国がお金を使って国家を引っ張っていくということが、おそらく全世界的に起きてくると思います。もうそれ以外に民間の余剰資金を吸い上げる方法はないでしょう。 村山: そうなると、それは資本主義ではなくて、社会主義になってしまいます。 . . . 本文を読む

書評 リチャード・クー、村山昇作著『世界同時バランスシート不況』(徳間書店)

2010年01月09日 | 新古典派経済学批判
 年末・年始に読んだ本の中で、「この本は多くの人々に読んで欲しい」と思った本の紹介をしたいと思います。私がいま特に書評したい本は、孫崎享著『日米同盟の正体』(講談社現代新書、2009年3月刊)とリチャード・クー、村山昇作『世界同時バランスシート不況』(徳間書店、2009年9月刊)の2冊です。本日は、リチャード・クー氏らの『世界同時バランスシート不況』を紹介したいと思います。  私は本ブログで、リ . . . 本文を読む

2010年新年のごあいさつ

2010年01月06日 | マスコミ問題
 ちょっと遅れましたが新年あけましておめでとうございます。このブログを読んでくださっている皆様、まことにありがとうございます。今年も更新はそれほど多くならないかとは思いますが、書けるときには書いてまいりたいと存じます。  昨年末もあまり更新するつもりはなかったのですが、八ッ場ダム問題や普天間問題などでマスコミ報道があまりにもひどくて傍観するに耐えられず、いくつか書かせていただきました。マスコミが . . . 本文を読む