今月の中ごろ、私の勤務先の大学の授業で、「もし皆さんが日本の首相で、2兆円の景気対策費を自由に使うことができたら、いったい何に使うべきだと思いますか?」という小レポート課題を出してみました。
私が担当する「環境政策」という授業の中で出した課題です。「環境政策の授業ですけど、別に環境関連で支出しなくてもいいですよ。あくまで皆さんが首相だったら『これが一番重要だと思う』ということに使ってくださいね . . . 本文を読む
最近出た、山崎農業研究所編『自給再考 ―グローバリゼーションの次は何か』(農文協)という本の紹介をしたい。
この間の私はブログで、ドーハラウンド交渉を決裂させ、WTOの農産物協定を見直して各国の食糧自給の権利を認めるように制度を変えていかねばならないことを訴えてきた。
『自給再考』は、米国主導のグローバリゼーションの破綻を宣言し、その次にくる地産地消の時代、「輪(循環)と和(信頼)の時代」と . . . 本文を読む
「天地人」は、大河ドラマ史上はじめて関ヶ原を「負けた側」から描くというのが一つの売りになっている。ぜひ西軍の側から、従来の関ヶ原の合戦に対するステレオタイプな見方を修正して欲しい。あの合戦は作戦的にはほぼ西軍が勝っていたのだ。私は、西軍に属して戦った側(の子孫)として、いまだに謎の多い関ヶ原の合戦に関して言いたいことが結構ある。そこでいくつの論点を書きたい。
なぜ上杉軍は南下して徳川軍を追撃 . . . 本文を読む
師走で多忙につき、全くブログの更新を怠ってしまいました。申し訳ございません。
毎週楽しく見ていた大河ドラマ「篤姫」も終わった。「篤姫」は徳川幕府の「滅びの美学」を描いたが、次の大河ドラマの「天地人」は関ヶ原の合戦の上杉を描くことにより「負ける側のいさぎよさの美学」を描くようだ。
日本経済が右肩上がりだった頃は勝者の側から見た歴史ドラマが多く制作されてきた。現在、敗者の側の歴史が重視されるよ . . . 本文を読む
正統派経済学の自由貿易信仰が「世界を殺しつつある」と表現したのは、私ではなく、国際エコロジー経済学会の会長も務めたハーマン・デイリー(メリーランド大学教授)です。デイリーの本からの引用が見出しになったわけです。
経済学を「思考停止」と呼んだのは私ですが。どこが「思考停止」で、どう「世界を殺しつつある」のかは、本文を読んで下さるとありがたいです。 . . . 本文を読む