金融安定化法案を通すには、筋を通す必要があるだろう。全国民に痛みを強いながら、ウォール街のみ救おうなんて、筋が通らない。都合のいいときには市場原理主義を煽りながら、自分たちに都合が悪くなると国家による救済を求める社会主義者に豹変するウォール街の厚顔無恥ぶりには、さすがに皆怒るだろう。
そう、財源は、高額所得者への増税でひねり出すべきだ。当然だ。今こそ、ルーズベルトのニューディール政策にならって高額所得者への大増税を実施し、広がりすぎた米国の格差を縮小すべきときなのだ。 . . . 本文を読む
ブログをはじめて4年。この間、小泉構造改革礼賛論者の方々や、熱烈な親米反中論者の方々から、「化石左翼」だの「時代から取り残された人」だの、さまざまな敬称を賜りつつ、よく罵倒されてきたものでした。
でもブログのよいところって、コメント欄の議論が日付入りで記録に残ることですね。米国発世界恐慌がはじまった今、いよいよ世界規模でのエコロジカル・ニューディール政策を実践に移さねばと、決意を新たにしている . . . 本文を読む
規模の経済を働かせて生産費用を低減させていけば、あとは自動的に普及します。最初の「産みの苦しみ」を助けてあげるのが政府の務めなのです。
そのためには、補助金という供給サイドへの資金供給ではなく、価格が多少高くても、それを政府が公共施設に設置するという公共事業を通して買ってあげ、規模の経済を働かせて費用を低減させるという、需要サイドから攻めていくことの方が効果的なのです。
補助金で業界を助けてあげようとすると、やはりそれが甘えの元になって、本気で生産費用を低減させようとする努力を阻害することになるからです。
日本のマスコミは、「財政=バラマキ」などという、なんでも批判して足をひっぱりゃいいのだみたいな、単細胞的思考停止状態を早く脱すべきです。そして、どうすればバラマキにはならない質の高い財政出動が可能になるのか、その方策でも真剣に考えて記事にすべきだといえるでしょう。 . . . 本文を読む
麻生は、河野グループの会合で次のように言い放ったそうです。
「あんな出身者を日本の総理にはできないわなあ」と。
(魚住昭、前掲書、385頁)
「あんな出身者」とは野中さんのことです。
野中さんは政界引退を表明した後、最後に出席した自民党の総務会で、麻生太郎を名指しして、「君のような人間がわが党の政策をやり、これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんてできようはずがないんだ。私は絶対に許さん!」と述べたそうです。(魚住昭、前掲書、392頁)
麻生のような人間に足を引っ張られることがなければ、野中さんは首相のポストも受諾できたのではないか、そう考えると本当に悔しい。
麻生太郎のような祖父の7光のボンボン議員は、親の威光も地盤も何もない底辺から実力で這い上がってきた野中広務のような政治家、それであるが故に社会的弱者に温かいまなざしを注ぐことができた本当の政治家、に比較できる能力など何もないから、せいぜい家柄を誇示して、彼らを貶めることしかできない。 . . . 本文を読む