最後に、捏造した当事者の方々にお願いがあります。勇気をもって、内部告発して下さい。国交省は、トカゲの尻尾切りのごとく、あなた方のみに罪をかぶせ、組織的打撃を最小限にしようとする可能性が大です。
この捏造事件は、「八ツ場建設を推進するため、22,000モデルに正当性を与える資料を作成せよ」とする河川局全体の圧力の中で発生したに違いありません。これは河川局の組織的体質の問題です。組織として責任を取るべきであって、あなた方のみが罪をかぶる必要はないのです。
トカゲの尻尾切りで事件を終わらせてはいけません。勇気をもって、河川局の組織の問題として、内部からこれを告発すべきなのです。 . . . 本文を読む
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さて、いよいよ捏造問題の核心に迫ります。図はともに昭和33年から24年を隔てた昭和57年洪水の実測値と計算値を併記したものです。左の図は国交省の計算値から作成したもので、黒マルは観測値、白マルは計算値です。右の図(意見書2の図16)は私たちの計算です。右の図は右端の方がちょっと切れていて申し訳ございませんが、黒マルの実測値は左の図と全く同じグラフです。そして注目の計算値 . . . 本文を読む
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まず一点目の誤謬。昭和33年洪水は3日雨量168mmであり、34年の洪水は3日雨量216mmです。国交省は、この150~200㎜程度の雨量の際に観測された洪水流量を元に、計算モデルを構築しています。
しかるに国交省が200年に1度の確率で発生すると想定している豪雨は、3日雨量で319㎜です。国交省は、200㎜程度の雨量で発生した中規模洪水を元に構築した計算モデル . . . 本文を読む
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国土交通省によるダム建設のロジック
国交省が利根川の治水基準点における基本高水流量を22,000m3/秒と計算し、八ツ場ダム建設の根拠としたロジックは以下のようになっています。
① 昭和30年代に発生した二つの洪水(3日雨量168mmの昭和33年(1958年)洪水 ならびに3日雨量216mmの昭和34年(1959年)洪水)をサンプルとして選定。両洪水の実績流量デー . . . 本文を読む
ひさびさに八ツ場ダム問題について投稿させていただきます。この間、私は八ツ場ダム住民訴訟の原告側弁護団の依頼を受け、国土交通省がダム建設の根拠としている、利根川の基本高水22000m3/秒の虚構を明らかにする作業に取り組んでまいりました。原告側弁護団、学生・大学院生を含めた多くの人々との共同作業でした。その結果、国土交通省の計算は虚偽と捏造で塗り固められたものであることをほぼ証明できました。現段階 . . . 本文を読む