昨日のエントリーの続きです。昨年末に出た、蔵治光一郎・保屋野初子編著『緑のダム ―森林・河川・水循環・防災―』(築地書館)という本の中で、国交省所管の独立行政法人・土木研究所の吉谷純一氏が、「『緑のダム』議論は何が問題か ―土木工学の視点から―」という論文を寄せて、激しい緑のダム否定論を展開しています。吉谷氏の見解は、国交省の見解と基本的に一致するものです。そこで何回かに分けて、吉谷論文を批判し . . . 本文を読む
5月23日(月)の『朝日新聞』朝刊に、長良川河口堰運用開始10年にちなんで「変わるかダムの国」という記事が掲載されていました。その中では、吉野川ビジョン21委員会が実行した緑のダム研究の内容も紹介されていました。その記事の中で、国交省治水課の職員の発言が引用されていたのですが、興味深い内容なので紹介させていただきます。
吉野川ビジョン21委員会の研究は、本ブログの本年1月16日の記事でも紹介 . . . 本文を読む
FAO(国連食糧農業機関)の林業局に『Unasylva』という機関誌があるのですが、その最新号で「貿易と持続可能な森林管理」という特集を組んでいます。その号に「Is free trade compatible with sustainable forest management?」というタイトルで、林産物貿易の自由化を批判した私の共著論文の内容が紹介されています(論文のサマリーなので1ページの短 . . . 本文を読む
私がこんなブログを作ろうと思うに至ったのは、既存のメディアの主張があまりにもひどすぎるからです。例えば、郵政民営化問題に関しては、産経、読売、日経、毎日、朝日といった全国紙の各社社説が、見渡すかぎり「民営化支持」の一色であり、言論が「自主的に」統一されてしまっています。他にも、例えばFTAによる貿易自由化といったきわめてセンシティブな問題に関しても、大新聞はいずれも「FTA支持。日本の農民はわが . . . 本文を読む
3月18日にエントリーした記事で、「減反の対象になった休耕田で牛の飼料米を作付けしよう」という政策を提起しました。その政策により、①BSE対策、②ダムを代替する治水対策、③飼料米からアルコールをつくってバイオマス・エネルギーを振興するという、少なくとも一石三長の効果を持つというのが趣旨でした。これを、とりあえず「飼料米で脱減反政策」と名づけておきましょう。5月8日の『毎日新聞』に、この政策に関連 . . . 本文を読む
持続可能なチャンネルの管理人さんからコメントのトラックバックをいただきました。私のコメントに丁寧に回答して下さったのです。持続可能なチャンネルさんは、持続可能な社会を建設するためには、やはり「経済規模の縮小を覚悟せねばならない」とのご意見でした。
私がこのブログで主要に訴えているのは、「エコロジカル・ニューディール政策」という環境・経済政策です。その政策の要旨は、「循環型社会の建設に向けた代替 . . . 本文を読む