睡り葦さんから、水戸学・尊王攘夷および横井小楠と公議政体論について投稿をいただきました。コメント欄に留めておくのはもったいないので、新記事として転載させていただきます。以下の論考に対する私のコメントは、また記事を改めて書かせていただきます。以下すべて引用です。
******睡り葦さんのコメント転載2017-05-29 00:15:37*******
その1
関さんの一連の御記事に . . . 本文を読む
「国家戦略特区」は「国家縁故者特区」
安倍内閣肝いりの「国家戦略特区」は、蓋を開けてみれば、首相を取り巻く日本会議やその縁故者たちが利権を漁る「国家縁故者特区」あるいは「国家私物化特区」であることが明らかになりつつある。岩盤規制を打ち破って、市場原理を貫徹するはずの「特区」の実態が、「アジア型クローニー(縁故者)資本主義」の最たる好例になってしまっているのだから、ミルトン・フリードマンもび . . . 本文を読む
ほとんど誰も認識していないとことであるが、本日(2017年5月17日)は、日本で初めて議会制民主主義の憲法構想が提唱されて150周年記念日になる。旧暦と新暦の違いはあるが、ちょうど150年前の慶応3年(1867年)5月17日、信州上田の松平伊賀守家中の下級武士・赤松小三郎が、先の越前侯にして公儀・政事総裁職でもあった松平春嶽に「御改正口上書」を提出した。
松平春嶽の政治記録書である『続再夢紀 . . . 本文を読む
安倍政権の思想の鍵でもある「教育勅語」は、国家神道と儒教道徳の混成物で、どちらかというと神道色を薄めて、儒教道徳を前面に出したという点、水戸学的要素がみられる。吉田松陰は水戸学と本居学を折衷させて、自己の思想を確立する。そしてついには、「尊王攘夷」の四文字のお題目を唱えれば道は開ける、身は滅びても魂が残ればよいと、と玉砕テロリズムを鼓舞するようになった。水戸学の思想はテロにつながると危険視した横井小楠の危惧を、まさに体現したのが吉田松陰とその門下生たちであったといえるだろう。
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原田伊織氏の『明治維新という過ち ー日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト』(毎日ワンズ)に続いて、つぎつぎに明治維新批判本が出版されている。
鈴木荘一『明治維新の正体』
しかしながら、その主張内容には首をかしげたくなるものが多い。最近出された鈴木荘一『明治維新の正体 ー徳川慶喜の魁、西郷隆盛のテロ』(毎日ワンズ)は、徳川光圀以来の水戸学の思想が万民平等と議会政治を準備したのだと主張してい . . . 本文を読む
本日は日本国憲法が施行されて70周年の記念日。
先日、4月30日(日)のNHKスペシャル「憲法70年 ”平和国家”はこうして生まれた」はよかった。よく政権の目を忖度することなく製作したものだ、と驚くような内容であった。製作スタッフに敬意を表します。
憲法9条の条文が、決してGHQの提示した原案を追認したわけではなく、衆議院で徹底的に審議され、独自のものに書き換えられていった様子がよくわかった . . . 本文を読む