きのうは岩手県北上市で住宅取材に行ってきました。
北上はほとんど北海道と変わらない寒冷地域。
そのうえ、積雪も多い。
この住宅はそうした防寒対策がいろいろなされています。
断熱はグラスウール100mmの通常充填断熱に、さらに付加して
板状のグラスウール35mmを外側にプラスしています。
基礎は外断熱、屋根面も200mmグラスウール。
きちんとした気密処理を行っていて、
熱損失係数(Q値)は、1.56というレベル。
換気装置は通常の第3種換気装置なので、
これをより高性能な第1種換気装置に換えるだけで
Q値は、1.2レベルが実現する性能の住宅。
暖房は1階が基礎断熱された床下をピットとして利用したセントラルヒーティング。
2階は各室にパネルヒーターが配置されています。
ちなみに次世代省エネ基準では、北海道でQ値1.6ということですから、
ほぼ、北海道と同じレベルの高性能住宅ですね。
というようなポイントなんですが、
2階から窓の外を見て、あれ、と思った次第。
軒先に、三角状の鉄製の「網かご」のようなものが
雪止めから引っかけて装置されていました。
昔なつかしいねずみ取りのようなもの。
って、たとえが古いですね(笑)、あんまり知らない人が多いかも知れません。
まぁようするに、網が中空になっているようなんですね。
聞いてみたら、ここ1年くらい工夫されてきた軒先の雪対策。
とくに出入り口など、落雪させたくないない場所の軒先に
こうした装置を付けることで、中空部分の空気が
雪を融けやすくするんだそうです。
個人的にも、札幌の事務所の雪庇対策を考えているさなかなので、
つい目がいってしまった次第です。
いろいろな工夫がされてきているものと、感じ入りました。
どうなんだろうかなぁ、検討してみよう、と思います。