三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

軒先の雪対策

2006年08月02日 06時14分38秒 | Weblog

きのうは岩手県北上市で住宅取材に行ってきました。
北上はほとんど北海道と変わらない寒冷地域。
そのうえ、積雪も多い。
この住宅はそうした防寒対策がいろいろなされています。
断熱はグラスウール100mmの通常充填断熱に、さらに付加して
板状のグラスウール35mmを外側にプラスしています。
基礎は外断熱、屋根面も200mmグラスウール。
きちんとした気密処理を行っていて、
熱損失係数(Q値)は、1.56というレベル。
換気装置は通常の第3種換気装置なので、
これをより高性能な第1種換気装置に換えるだけで
Q値は、1.2レベルが実現する性能の住宅。
暖房は1階が基礎断熱された床下をピットとして利用したセントラルヒーティング。
2階は各室にパネルヒーターが配置されています。
ちなみに次世代省エネ基準では、北海道でQ値1.6ということですから、
ほぼ、北海道と同じレベルの高性能住宅ですね。

というようなポイントなんですが、
2階から窓の外を見て、あれ、と思った次第。
軒先に、三角状の鉄製の「網かご」のようなものが
雪止めから引っかけて装置されていました。
昔なつかしいねずみ取りのようなもの。
って、たとえが古いですね(笑)、あんまり知らない人が多いかも知れません。
まぁようするに、網が中空になっているようなんですね。
聞いてみたら、ここ1年くらい工夫されてきた軒先の雪対策。
とくに出入り口など、落雪させたくないない場所の軒先に
こうした装置を付けることで、中空部分の空気が
雪を融けやすくするんだそうです。

個人的にも、札幌の事務所の雪庇対策を考えているさなかなので、
つい目がいってしまった次第です。
いろいろな工夫がされてきているものと、感じ入りました。
どうなんだろうかなぁ、検討してみよう、と思います。
コメント
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