三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

建具と日本的感性

2009年07月28日 05時59分29秒 | Weblog



きのうの続きを書きます。
やはり、建具って、面白いものだと思うのですね。
欧米の住宅の場合には、ひたすらしっかりした壁を作ることに腐心する。
窓という存在は、WIND+OWというのだそうで、
語源的にも風の導入という考えが基本的な要件になっている。
それに対して、日本は「間の戸」という考えがベース。
どうも方向性が大きく違うと感じる。
北海道の住宅は、日本の中で一番、インターナショナルな存在だと思うのですが、
そういう意味で、北海道ではあまり「建具」の感受性がない。
だいたい、建具屋さん、という職業自体、少なくなってきている。
たいていは今や、建材メーカーの既製品を嵌め込むだけになっていて
手作りで一品生産する職種が希少価値になっている。
それでも、やはり、このせっかくの日本的建築装置はなんとか存続させていきたいもの。
写真は、「葦障子」のクローズアップですが、
こういう細やかな手仕事を愛でてきた日本的感受性は素晴らしいと思う。
一本一本の葦を丹念にひもで結んでいって、木枠の中に収めていく。
で、やはりこういう規則的な手仕事の連続が生み出す
規格感のようなもの。
いわば「枠にはまった美しさ」というようなものが好きなのだ、と思う。
日本人が生まれてから見続ける家の中の風景に
こういった規格感を備えさせるような装置が仕組まれているのですね。
たぶん、こういう意味合いはものすごく大きな部分なのではないかと思います。


さて、日曜から月曜に掛けて
道南、青森と行ってきまして、クルマで走っておりました。
まぁ、日本全体のようですが、
この長雨はいったいどうしたことでしょうね。
わが家のカミさんの実家の畑も、まったく野菜が生育しません。
低温で長雨ですが、空気は湿潤で蒸し暑い。
雲さえ取れれば、夏の暑さ自体はあるようなのですが、
この調子では、農業関係はたいへんな年になりそうです。
景気が悪い上に、不作と言うことならば、
大変厳しい。なんとか、天候の回復を祈りたいですね。




北のくらしデザインセンター
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