きのうは札幌から仙台に移動。
東北での年度スタートに際しての出張であります。
なんですが、ある筋からさっそく面白い住宅の情報があって、
寸暇を利用して、宮城県北部の大崎市古川に取材に行って参りました。
ちょうど撮影用の一眼レフもあったので、好都合。
で、見たのがこういった光景。
建てられたのは昨年6月入居ということで、
設備的にもOMソーラーや地中熱ヒートポンプを装備しているのですが、
2階の中心的居室の壁面にコントロールパネルが集中されている。
あんまり説明を聞いていないので、事前にはわからなかったのですが、
この家の暖房方式はこの2つを組み合わせている。
まぁ、自然のエネルギーを活かそうという趣旨のOMソーラーの考えが
明瞭に伝わってくるような装備ぶりであります。
左上がOMでの「太陽熱集熱」の状況を表しているもの。
右上は地中熱ヒートポンプでの輻射暖房のもの。
温度状況を確認したら、地中熱ヒートポンプの方は55℃になっていて、
一方のOMソーラーの方は
「ずっとこれくらいです」という、15℃という温度表示。
ただ、お住まいの方はあんまり機械的なことへの興味は強くないので、
「ここにいると15℃っていうことはないと思うんだけれど・・・」
という説明。
まぁ説明を確認していないのですが、
OMソーラーによる太陽熱集熱はその程度になっていて、
それを補うように地中熱ヒートポンプが加温させているということではと
推測されました。
お話を伺っていて共感するのですが、
やはり一般ユーザー的にはあまり強い興味は持てないだろうということ。
「自然エネルギー利用」というコンセプトには共感するけれど
そこから先のメンテナンスなどには、生活実感的なものが希薄化する。
そのように見てみて、この壁面のコントロールパネル群をみると
いったいどれくらいのユーザーが関心を持ち続けられるのか
ちょっと不安になった次第。
国の省エネ基準は改定されたわけですが、
そのなかで「住宅設備」の要素について「1次エネルギー使用量」という
判断基準が導入されてきます。
そうであれば、もうちょっとユーザー目線で
統合的な判断値が確定される必要があるのではないか。
せっかくコントロールパネルが数字を表示していても
肝心のユーザーがその意味をあんまり知らないのでは、
どうかなぁと、思わされた次第であります。・・・ふむふむ。