三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

ちょっと変わった「窓」が好き

2015年07月13日 05時55分49秒 | Weblog
すっかり暑くなってきた今日この頃、
1日活動した後は、1日たっぷり休みたいということでぼーっと。
なんですが、本日のブログのお題は「窓」ということで。
2日間にわたって取材した「板金屋さんのイベント」ネタから、
もうひとつ、面白かったのが上の窓。
といっても、この窓は、「壁の穴」と言った方が正確なのかも。
いわゆる「サッシ」ではなく、現場造作的につくった窓なのです。
ポリカーボネートという素材は、その透光性と断熱性で、
主に、北海道で「面白そうだよね」と話題になっていった素材。
そうなんです、断熱性を基準にして、独自の素材発見があるというのが
北海道の住宅マーケットの面白さの一断面でしょうね。
この略称「ポリカ」も、その住宅建材としての利用は、
たぶん北海道が初めてではないかと。
北海道の設計者たちは、断熱性能が高くて、という素材の性能に
きわめて敏感に反応する「風土性」を持っている。
で、その断熱性と透光性に着目して
開口部素材として使ってみたくなるものなのです。
この樋口板金さんの太陽光発電屋根の実験建物は
通常は車庫として利用しているのだそうで、
ごらんのように横長に開口部を取っています。
たぶん、面材として使った建材の長さがこの高さに必然的になるので、
その上の位置で、ぐるりと横長窓が構想されたものでしょう。
でも車庫だし、ちゃんとしたサッシを設置するほど余裕はない。
そこでポリカで開口部を作ったのでしょうね、・・・わかる。
そうなると、今度はサッシ並みにさせるにはどうしたらいいかなと、工夫する。
ポリカの連続部を重ね張りして、山の部分でネジで建築木部に接合させていた。
「接着材で、接合後、透明化するヤツがあるから・・・」
と妄想が膨らんでくる。
ネジと透明化接着材で接合部分を構成すると、そこそこの気密ができないか。
うまくやれれば、ポリカ窓ができるのではないか。
そんな雑談を交わしておりました。
たぶん、多くの現場でそんな工夫はされてきていると思うのですが、
まだ、公的認証レベルのものは不勉強で知らない。
でも、こうやってみると、デザイン的にはなかなかに魅力的だと思われます。



っていうことを妄想して帰ってきてわが家を見たら、
そういえば、わが家のファサード部分に45度回転させて設置した窓が。
リフォームしたときに、遊びで、こんな設置をしてみたんです。
実用的には玄関窓なので、そうは開け閉め頻度は高くはならないし、
他の部位に利用していて、余った木製サッシだったので、
こんなふうに使ってみたのであります。
3重ガラス入りなので、性能面は心配はないし、
実用としてはそう開閉しなくてもいいので、思い切って斜めにしたのです。
あれ以来、20年近くなっているけれど、別段の問題もなく持ってきています。
こういうファサードにしたのには、もうひとつ理由もあった。
それは、角地に位置しているので、カーブを切りきれずに
クルマがわが家に接触事故してきたことがあったのです。
なんとなくそんな不安心理から、レンガで花壇を作っていたのが幸いして
それが建物を守ってくれていた。
そのときに、この窓が「注意サイン」としても機能したような気がします。
年取ってくると、こういう窓の話題から、違うことも思い出すようになる。
なにやら、考えたことの備忘録のようになってきたブログであります(笑)。
今後とも、お付き合いいただければ幸いです。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 樋口さん家の板金ワールド・... | トップ | 鎌田紀彦「Q1.0住宅デザイン... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事