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原因除去療法、対症療法にもなっていないよ…

2014-03-03 12:27:06 | Weblog
保険診療における歯科治療、実際の臨床現場では
非常に多くの歯科医院が1歯づつ処置、最終補綴まで行い、
次の歯を同じ様に処置していくという流れで治療を進めている。
確かにカリエス除去や根管治療などを行なって修復・補綴治療を
行うことは原因除去療法であるが、口腔内全体で考えると
時にその治療は原因除去療法はおろか対症療法にもなっていない
治療となり、医原性疾患を引き起こす結果となりえることも
忘れてはならない。

症例を提示する。
他院で治療中であるが、半年近く通院治療する中、だんだん
肩こりがひどくなり、頭痛もよく起こるなど、体の調子がおかしく
なってきたとのこと。当院に通院中の家族の紹介により来院。
初診時に#17のRCTを行なったあと、口腔内を観察すると
患者のいう不定愁訴は起って当然である。
また、ガムを噛んでると顎や頭が痛くならない?って尋ねると
指摘された通りゆえ、この頃はガムを買っていないとのこと。
この言葉のやり取りの意味することは顎口腔機能がおかしくなっている
ことを意味する。
仮にこの状態のまま他の歯への修復、充填、補綴治療を勧めても
歯単体では治療してることになるが、今後処置後の歯にまで大きな
影響を及ぼす事実は避けられない。
この症例の場合、まず不定愁訴に対しての処置から始めなければ
ならない。
続きはまた今度