リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

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1月16日 PGI名古屋Zoom月例会

2024-01-17 07:49:35 | Weblog

昨日はPGI名古屋の月例会。
今年最初のテーマは歯科と歯科技工について。
現在の歯科界では殆ど触れられていない観点から問題提起をあげ、その整理を行い、
現代の我々歯科医が持つべき教訓についての話。
今回は技工士さん寄りの話が多かったため、技工士さんの参加も多かった。
2017年くらいに当会で技工士さん向けに行ったアンケートも参考に、
技工士の苦悩についても触れ、歯科医においてはDDSの呼称についても
その由来からみる歯科医師の気質と誇りから医療人としての本質を見直す内容など
修了時刻を30分以上も超過してしまったが、まだ時間が必要と思われる内容であった。
歯科医療の本質を見直す内容、20~40代の先生にはどこまで響いたのか
気になるところであるが、それなりに充実した月例会であったと思う。

因みに今年のセンター試験、色々用事が多くじっくり問題に向き合う時間がとれないが
少し目を通したが、去年より難しそうだ…
同級生の息子さんが今年受験しているとのこと、志望大学に合格されることを祈念する。


私の日常臨床 Vol.70

2024-01-04 12:45:21 | Weblog

皆さま  新年あけましておめでとうございます
元旦早々、北陸での震災、翌日の飛行機事故といった波乱の幕開けとなった新年ではありますが
被災された方々へはお見舞い申し上げるなか、皆様におかれましてはご多幸に恵まれることを祈念申し上げます。

さて、新年最初の記事は症例を提示する。
症例は、71歳男性 主訴は前歯の差し歯が何回もとれる、であった。
右上3のポストコアごとの脱離が装着時から頻繁に起こるため、当院を紹介されて受診。
口腔内を精査したところ右上1部も失活していた。(後に根尖付近より破折していることが判明)
このような問題がみられる場合、皆も周知の通り、動的な咬合によるものとすぐに理解できるであろう。
では、この動的な咬合の問題と、それを考慮した咬合治療をどのように行っていくかが、我々の課題である。
私は当院での通法の咬合治療を最初に行い、右上3の暫間補綴が脱離してこないことを確認後
出来る限り義歯を避けるために、左下8を右下6部に移植を行い、
左右第一大臼歯までの咬合関係とした。
右上1に関しては、口腔外で破折部の修復を行い再植を行った。
その後、機能と咬合位の安定を3カ月ほど経過観察して、最終補綴を行った。(移植処置以外は全て保険診療にて処置)
患者さんからは非常に高い満足を得られた。
画像容量の関係上、術中や部分の写真は割愛するが術前術後の資料を提示する。

この様な欠損様式の場合、理想はインプラント治療である。
しかし、患者さんの経済的背景によりインプラントが行えないことは多々ある。
私は患者の年齢に関係なくデンタルローンを組ましてまで、術者が考える治療を提案することはしない。
妥協的な範囲の治療でも、審美的要求がなければ、食事が満足にできる環境を提供すればよい。
つまり重要なのは顎生理機能の改善を行っているかである。それに関連した
下顎に移植を行い、上顎に部分床義歯を行った(逆の選択をしなかった)のも、私なりの理由がある。
皆さんならどのような治療計画を考えるだろうか