リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

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2021年1月19日 PGI名古屋 月例会zoom

2021-01-20 10:39:29 | Weblog

昨日は当会のzoomによる月例会
テーマはトラブルシューティング
症例は私と鳥居先生 松下先生が提示した。

鳥居先生 松下先生からはインプラント治療における
感染してしまった事例やシュナイダー膜が大きく破れてしまった事例などに対して
どのようにリカバリーをして、安定した予後を獲得するべきかを
臨床例を交えてアカデミックに解説があった。

私からは昨今よく取り上げられているインプラント周囲炎と
インプラント体の破折が起こった事例に対する
捉え方と対処をいくつかの症例を提示しながら紹介した。
また、インプラント治療だけでなく、
医原性疾患を患った症例に対して、どのような視点で診査診断をし
どう対処してあげればいけないかという話も行った。

3人のパネラーの内容があまりにも濃すぎて
当然、予定している時間は40分ほどオーバーしたが
非常に盛り上がった月例会であった。
何人かの先生から、昨日の内容はとても勉強になったと
連絡がくるほどであった。

会員のみなさん 当会のzoom勉強会 とても良い内容ですよ
まだのぞきに来られてない会員様はぜひ参加してみてください。


2021年1月17日 顎機能障害(顎関節症)治療の勉強会

2021-01-18 08:50:34 | Weblog

昨日は全国的に不要不急の外出自粛が要請されている中
日程の都合上、どうしても延期ができなかったため
顎機能障害の診断と治療法についての勉強会を行った。

相模大野から師匠の西川洋二先生がこの状況下、我々のために
お越しくださった。

午前中は私から顎外症及び顎内障の症例における
スプリント療法による治療の実際の臨床例を提示し
午後から、西川洋二先生による、難症例に対する
考えなければならない点と診断、治療法、臨床例が
きめ細やかに解説が行われた。

今回、予定していた人数も半数近くが、この時局のため
欠席となったが、参加された先生方においては
得るものは大きかったと考える。

全員、N95マスク着用していたが、息苦しいマスクでの
聴講は疲れたと思うが、皆さん一生懸命にきいておられた。

この状況下、名古屋駅の人出の多さには驚くものがあった。。。。
帰ってすぐに手洗いうがい 体を洗う。。。


私の日常臨床 Vol,47

2021-01-14 08:38:23 | Weblog

今回は症例を提示しよう。
患者はずっと開口障害に悩み、病院口腔外科にて数年顎関節症治療を
受けていたが、一向に症状がよくならなかったとのこと。
長い時間口を開けていると、あごが震える症状もあるとのこと。
初診時所見では、無痛開口域は2指(35mm)程度、有痛開口域は42㎜であった。
有痛開口域では数分で顎が震える所見がみられた。

初診時、同症状に対して当院で通法に行っている鑑別診断後、
咬合由来であることを確認後、機能的な問題に対して処置を行い
同日にまず最大開口時の疼痛を消失させたあと、スプリント療法に移行した。
また患者には口腔外科にて顎関節症治療で処方されている薬の服用を中止することを話した。

スプリント療法にて顎機能運動の改善を確認したあと
最終的な咬合位の構築を行った。

顎機能を主体に治療を行うことで、以前脱離が繰り返されていた上顎前歯部は
連冠でなくとも、十分に単冠補綴で問題はない。
歯列はイレギュラーな部分はみられるものの、矯正治療を行う必要性もない。
これにも理由がある。

顎関節症治療において、もっとも重要なことは
歯科関連による病態であるかの鑑別診断を行うことが必要である。
やみくもに顎位のエラーという安易な判断で、スタビによるスプリント療法を
行って「顎位の模索」というものを行っても治療は遠回りになってしまう。

本症例は口腔内のある部分が大きな原因で、顎関節症が惹起された事例である。
術前術後の写真でそれははっきりとわかっていただけると思う。


治療計画 みなさんならどうする?

2021-01-09 08:30:52 | Weblog

遅くなりましたが新年あけましておめでとうございます。
このブログを見てくださっている皆さまにとって
よい年となりますように祈念申し上げます。

さて2021年 最初の記事は「治療計画」をテーマに。
提示する症例は、一般開業医院ではよく遭遇する事例と思う。
主訴部を含め全体的な治療を希望に来院。
初診来院時、上顎義歯は自身で市販の吸着材を用いて
口腔内に食事のときだけ使用している状態とのこと。
この義歯は現状、なんとか使用はできるみたいであった。
ただ苦痛となっていることは、食事が満足にとれないことらしい。
上顎は多数歯欠損で、残存歯も歯冠崩壊が著しい状態である。
ペリオの状態も悪い。
この状態になるまで放置していた理由は、歯科に受診するたび
歯を抜かれることで、足が遠のいていたらしい。

今回のテーマ、治療計画を考えた場合、皆さまなら
どのような治療計画の元、治療を進めていきますか?
患者は保険診療のみの治療を希望。
個々の歯の保存の可否からの保存修復、欠損補綴様式だけでなく
治療を始めるにあたってどのような流れで処置していけば
治療期間中でも患者はそれなりに食事が行いやすくなるかを
上記の文章をすべて加味した上で、考えていただきたい。
何を優先するか、その優先する先にあるものは何を目的としているか。
歯周環境の状態、残存歯の配置と崩壊状態を考えると
検討し甲斐がある症例と考える。

この症例も、PGI名古屋のZOOM月例会にこのテーマで
症例提示を行う予定であるため、ウェブでは治療の流れは
公開はしない。