今回は提示する症例の原因や対処について考えてもらいたい。
症例は愛知県外から受診された33歳既婚女性(2児の母親)公務員
主訴は慢性的に上顎両臼歯部の鈍痛があるとのこと。
問診からは他に、目の下のこわばり、ほてり感もあるらしい。
口腔内所見では比較的ハイジーンもよく、
目立ったカリエスもみられない。
上顎両臼歯は冷水やエアー診では軽度の疼痛を訴える。
顎運動診査では、開口量は45mmあるが、
開口運動時、右側顎関節にミドルクリックが見られた。
両側性の臼歯部の鈍痛の原因。
軽い知覚過敏様の症状。
この様な事例には、
・知覚過敏に対するシミ止めなんかは全く意味がない。
・顎位の変位を疑いスタビライズスプリントによるスプリント療法を行っても
時間の無駄で意味がない。
私はこの主訴の症状を1週間ほどで改善させたが、
何が主因でどこに影響が起こっているか的確に判断し、処置を行えば
このような事例は長くても4週間ほどあれば改善できるものである。
ちなみに上述している内容と提示している画像だけで、十分考えることができる。
みなさんなら何を疑い、どう対処しますか?