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ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

フェンダー・ギター・アンプ Fender MUSTANG GT40(その3)

2018年07月14日 | ギター
 さて、前回紹介したプリセットをダウンロードして楽しむためにはまずスマホにFender Toneというソフトをダウンロードする必要がある。要領は次のとおり。

①MUSTANG GT40本体を操作し自宅のWi-Fiに繋げる。
②自分のスマホにApp StoreからFender ToneをDLしアカウント登録する。
③BluetoothでスマホとGT40をペアリングし繋げる。
④スマホでFender Toneにアクセスし、プリセットを探す。これはジャンルに分かれており見つけやすい。またDLする前に試し弾きもできる。
⑤気に入ったプリセットが見つかったらDL操作をする。同期してGT40にそれが自動的にセーブされる。さらにこの音色を微調整をして保存することも可能。

 アンプ本体もディスプレイが見やすく経験的に操作できるので、到着したその時からいろいろ遊ぶことができた。(例えばチューナーもメニュー画面から選んですぐ使うことが出来る。)別売りのスイッチャーを繋げるとお気に入りの音にすぐに切り替えることができるようだが、ライブ等に持ち出すわけではなく自宅演奏・録音用なので今のところは不要。当分この本体ひとつでギターサウンドを探求していくこととしよう。
     
 ちなみに本アンプにはこの40Wの他、60W、100Wの3種類がある。こちら40Wの大きさはクリムゾンのCDと比べていただきたい。

フェンダー・ギター・アンプ Fender MUSTANG GT40(その2)

2018年07月12日 | ギター
     
 前回に引き続き、フェンダーMUSTANG GT 40の紹介。買って良かったと思う点を述べる。
①歴代のフェンダー・アンプの再現。実はオリジナルがどのような音なのかはわからないため、定評あるアンプの音を体感できる。実際、それなりに説得力のあるサウンドだと思った。
②エフェクターはいらない。これまで集めたコンパクト・エフェクターは何だったのかと思わせるくらい、必要最低限が揃っており、またサウンドもグッド。組み合わせやエフェクトのかかり具合も調整して保存できるのでとても便利だ。
③サウンドのプリセットが抱負。最初から110種類のサウンドが保存されている。中には絶対に使わないなと思われる音もあるのはご愛敬か。
④そして最大のメリットはネットを通してさらに多彩なプリセットをダウンロードできること。特に今私が練習しているのがピンク・フロイドのギター・ソロなので、ディビット・ギルモア的サウンドがいくつか作られていて、まさにそれ風のギターを楽しむことができる。早速Shine On You Crazy Diamond のイントロ、Comfortably Numb のギターソロなどを試してみたが、なかなかよく出来ていた。その他にも○○風サウンドのプリセット音が数多くアップされている。(続く)

フェンダー・ギター・アンプ Fender MUSTANG GT40 

2018年07月10日 | ギター
 自分で最初に買ったエレキギターがリッケンバッカー620だったため、その当時見栄え的にVOXの低価格アンプPathfinder 10(10W)を購入した。その外観はリッケンとよくマッチして、ただ眺めて喜んでいる状況であった。最近以前よりエレキギターの練習に励むようになったため、もっと本格的なアンプが欲しいと思うようになるのは当然の成り行き。そんな中、ずっと気になっているギターアンプがフェンダーのMUSTANG GT 40だった。
     
     
 自分の持っているテレキャスやストラトに合うアンプはやはりフェンダーだろうと思いながら、時々ネットショップを見ていた。小型ながら40Wの出力があり、デジタル・モデリング機能により歴代のフェンダー・アンプサウンドを再現、さらにWi-FiやBluetoothを利用した多彩な音づくりができる点などが魅力である。しかし価格の変動が大きく、一次2万2千円台の時があったが、最近は2万5千円前後で定着。いつかまた安くなるのではと思いながらチェックしていたら、2万1千円台に落ちる瞬間があり、とうとうポチってしまった。またまた高い買い物をしてしまったなと反省する気持ちも生じたのだが、到着して触ってみると、これは素晴らしいアンプであることが実感できた。大満足である。(続く)

コンパクト・エフェクター感想記6〜エフェクター・ボードの製作?

2017年11月25日 | ギター
 アマゾン発の商品を梱包していた箱を使って、エフェクター・ボードを作ってみた。紙製なので水平方向にしか持ち運びができない代物であるが、家の中で使う分には差し支えないと思う(笑)。
   
 パワーサプライは OTraki 10チャネル独立型、チューナーはDigiTechのPOLYCHROMATIC TUNER(ポリフォニック・チューニングが可能)、そして緑の小さなエフェクターは Donner Wave Delay(中国製)。ディレイは中国製で安価ではあるが充分使える。それにこの会社はサポート体制が素晴らしい。
 スペースの関係で必要最低限を並べただけだが、遊ぶには充分である。あとは、日々練習あるのみ!

サッポロ・ギター・フェスタ2017に行ってきた(4)

2017年11月19日 | ギター
 まったく知らなかったのは、テイラー・ギターはビルトイン・ネック構造でネックの取り外しが可能だということ。ボディ側の接着部分は常に90度を保てるので、ネック側の接着部分を削る等の調整を試みれば、必ず真っ直ぐなネックを維持できると説明があった。本体を半分に切ったレプリカを見せながらの大変説得力のある話しであった。
 一方、この1月からローズウッドに関する新しい国際取引規制がかかり、輸出入に係わりヘッドの木材としてローズウッドを用いなくなっているという話しも聞いた。もらったテイラーのパンフレットにもこの規制のことが記載されていた。ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)については既に規制があることを知っていたが、良質な木材に対し益々厳しい社会情勢となっているようだ。
 テイラー・ギター、今思えばナイロン・クラシカルも何種類か出品されていたので触れば良かったと、少し後悔が。そう言えば12弦ギターもあったな、、、。

 他のブースもスタッフの皆さんはとても親切で、色々説明してくれた。特に、マーティンのブースでは疑問に思っていたサドルの形について聞くことができた。私の持っているM-36とOOO-1でサドルの形が違う(以前このページで触れた)ので、何故なのか、サウンドにどう影響しているのか聞いてみた。サドルは90年代のある時期から全面的に入れ替わったとのこと。確かに我が家の2本はちょうどその前後の時期のものだ。「オクターブバランスのためという工夫はあるが、音的にはそれほど大きな影響はないと思いますよ、私のは古いマーティンですが昔のサドルのままでも良い音していますから」との説明。そういわれれば気にすることもないのかと思い、帰宅してから手持ちのM-36を久々に弾いてみた。今日は新品ギターをたくさん弾いてきたが、20年以上の風格を持つ我が家のこれも、やっぱり良い音なのであった。

 おしまいに、本日唯一の買い物を紹介。Black Smithというブランドのエレキ弦。ナノカーボン・シールド仕様であるが価格が540円。イシバシ楽器の販売で、お店の人もこれは安いです!と太鼓判。全く知らないメーカーだったが、韓国で生産されているそう。試しに使ってみようと思う。
    

サッポロ・ギター・フェスタ2017に行ってきた(3)

2017年11月18日 | ギター
 圧巻はテイラー・ギターであった。写真のとおり、これだけの個体が一堂に会したのは恐らく札幌では初めてではないかと担当者も言うくらい、たくさんのギターが並んでいた。
        
 「折角だから弾いてみてください」と言われるがまま、ここでも何本かを試奏した。いろいろ違った木材がある中で、まずオバンコールの414ceをお願いした。記憶ではオバンコールは一度も手にしたことがない。サイド&バックに赤や緑が混ざったような筋模様で目を引く木目がくっきり現れている。マイルドだが高音が明るい力のある音を出していた。これは40万円クラス。説明ではオバンコールはローズウッドの親戚で似た音質を出すらしい。
 次は50万以上する高価なインディアン・ローズウッド814ce DLX。そんな高級品でも、はいどうぞと気軽に持たせてくれるのが凄い。低音がさらにしっかりして力強いサウンドだったが、好みとしてはさっきのオバンコールの方が良い感じが、、、。高いギターなのでしっかり弾くことに躊躇してしまったのかもしれないが、何となくしっくりこなかった。
 そこでもう少し廉価版をということで別の一台を弾いたが(型番忘れ)それでも20万円台だった。耳に馴染む普段どおりの良い音という感じだが、総じてテイラー・ギターは評判どおりだということがわかった。
 こうして、普段手にすることのできないギターを、何本も弾くことができたのはとても良い経験であった。(続く)

サッポロ・ギター・フェスタ2017に行ってきた(2)

2017年11月15日 | ギター
 昨年は弓木英梨乃さん(キリンジ)などのギター演奏があったが、今年の2日目はKORGブースのKemperアンプのデモ演奏のみだったようだ(まるでシンセサイザーのような音がギターから出ていた)。

    
 ただし、今年は昨年以上に販売ブースを拡張したとのことで、よりたくさんの楽器に接することができた。実際、ハードケースに入ったギブソン・レスポールが何本も横並びに展示されている姿を見ただけでもかなりのインパクトだったし、高価なポール・リード・スミスが何本も置かれているのも札幌ではめったに見られない光景なのではないか。ブースを回りながらヴィンテージ・マーティンのD-35を弾かせてもらったり、一度も触ったことのないD-28が定番マーティンであることを初めて体感したり、、、、。(親切だった店員さんはきっと買ってもらいたかったのだろうな。)長期店頭在庫のリッケンバッカーが破格の値段で売られていたのと、新品ギタースタンドが500円だったのにも驚いた。

    
 そうこうしている時に来たのがG&Lギターのブース。今回、フェンダー製品がほとんど置かれていなかったのだが、ここにテレキャスやストラトがあったので立ち止まっていたら声をかけられた。自分がテレキャスを持っていると話したら、ぜひ引き比べてみてと言われ、何本か試奏することに。G&Lとは、George FullertonとLeo Fender の二人の頭文字からとったブランド名であるとはその時に知った。レオ・フェンダーのギター製作に対する思いが最後まで込められたのがこのブランドであるとのことだった。ストラト・タイプはピックアップのセレクタに工夫があるらしく、小さなスィッチを押すと様々にミックスされてどうとかこうとかと言われたが、弾いてみると実に気持ち良い音が出た。テレキャス・タイプも試奏したが、これは単純にキャピキャピしたいかにも的な音がして、こちらも中々気に入った。戻ってきてからさらに調べると、アメリカ産、インドネシア産、そして日本産の3種類があり、それぞれお値段が違うらしい。また、ベースギターも定評があるとのこと。私が最も気に入っているフェンダー・ギターの奥深さを勉強させられた瞬間であった。(続く)


サッポロ・ギター・フェスタ2017に行ってきた(1)

2017年11月13日 | ギター
 11月11日(土)12日(日)の2日間、サッポロ・ファクトリー・ホールでギター・フェスタが開催された。
     
 昨年は7月に開催されたようだが、知ったのが終了後だったので今年はアンテナを高くしながら待ち望んでいた。そして2日目に出向くことができた。入場料は前売り800円。果たして元が取れるだろうか?

 入場直後にエフェクター等関連グッズが当たる抽選コーナーがあったが見事はずれ。残念賞で楽器メーカーのステッカーを一枚もらった。それはともかく、結論から言うとこのフェスタでとても良い経験と勉強をすることができた。

 今回出店しているのは、札幌では老舗の玉光堂楽器センターに加え、ヴィンテージものを多数在庫しフォルヒや新生エアーズも販売するギターショップ・ラムジーズ、新たに札幌に進出したイシバシ楽器など8店舗である。その他メーカーブースとしてヤマハ、山野楽器、KORGなど6社が並ぶ。会場内、所狭しとギターが並んでいるのは実に壮観であった。

 会場に入ると最初に目についたのがかなり変わった形をしたギターであった。すぐ店員さんが話しかけてきて、スェーデンのStrandbergギターだという。昔のスタインバーガーのようにヘッド側で弦を固定し、ブリッジ側でチューニングをするギターなのだが、形が写真のように特徴的だ。そして6弦の他に、7弦8弦ギターも展示されていた。それらは低音弦が足されていて、特にヘビメタ系のギタリストが好むという。弾いてみませんかと言われ6弦の方の試奏にチャレンジ。見かけからの予測どおり、まずは軽い。特徴あるデザインだが、座った時に太ももに乗る部分がフィットするなど工夫されている。メサブギーのかなり歪むアンプにつなげたのだが、迫力のあるサウンドが出て驚いた。これは重いギターを長時間弾くのはきついという方には最適であろう。視覚的にも絶対に目を引くから目立ちたい人にも良いかと思う。いきなりインパクトのあるギターと対面したものである。(続く)

コンパクト・エフェクター感想記5 JOYO / Vintage Overdrive

2017年10月22日 | ギター

 今まで歪み系のエフェクターについて述べた。BOSSのSD-1は定評あるオーバードライブだが、今私が気に入っているのが本ペダルである。製造元のJOYOは中国のギター周辺機器メーカー。本製品はアイバニーズの定番であるチューブスクリーマーを模倣したものという。「クローン」だという人もいる。だが、それにより本物に勝るとも劣らないサウンドが得られると評判が高い。そして比較的安価である。私自身は緑色の筐体に黄色のつまみという色合いにも惹かれ、つい購入してしまった。

 全くアイバニーズのTS系を使ったことがないのでそれとの比較はできないが、オーバードライブとしてはSD-1やdistortion+より好みの音である。一言で言うと綺麗な歪み音である。つまり自分が弾いていて気持ちが良いという意味だ。ブースターとしての使用についても評価が高い。これがJOYO独自の開発力なのか、コピー力なのかは何とも言えないが、価格の割に使えるエフェクターであると評価したい。中国製、侮れない。

コンパクト・エフェクター感想記4 BOSS / DS-1 “ディストーション”

2017年10月09日 | ギター

 オーバードライブとディストーションはどう違うのかと思い探ってみたところ行き着いたのがこのディストーションDS-1。ネット上のレビューでは随分評判が良いようだ。そしてSD-1同様発売以来定番エフェクターとして君臨し、その分数多く出回っているのか中古価格も安めであったので2年ほど前に購入した。先に買ったSD-1と何度か比べてみたのだが、結論としてはDS-1の方が今のエフェクター・ボードに置かれている。これら歪み系ペダルDS-1とSD-1、比較すると音が全然違う。DS-1は高音が強調された深い歪みで、ゲインを上げるとコードだけ弾いてもそれなりのロックサウンドになる。ギターが上手になった気分にさせる。一方、SD-1の歪みはマイルドでウォームな印象。前回のブログでは「甘い」サウンドと評されると記した。歪みの激しさはDS-1の方が上か。何せDISTスイッチをゼロにしても歪んでいるのだから。そしてサスティーンが長いのでソロ弾きに適していると思う。

 結局、ディストーションとオーバードライブの線引きは曖昧な部分があるようだが、BOSS製品においては両者回路の違いもあるそうだ。それにしてもSD-1とDS-1、型番が紛らわしい。決してそれが結論ではないが、、、。

コンパクト・エフェクター感想記3 BOSS / SD-1 “スーパー・オーバードライブ”

2017年10月04日 | ギター

 かつてボスのOD-2 TURBO OverDriveを所有していた。かなりの歪みがターボスィッチを押すと簡単にでるエフェクターで、デモテープ制作の時に使用していた。記憶が定かではないが80年代の終わり頃購入したと思う。だが、その後ギターを始めた従弟にあげてしまった。そして数十年ぶりに中古で買ってみたのがSD-1である。何と言ってもロングセラーの定番ペダルなので、エレキギター初心者で知識のない私にとってちょうど良いのではと思ったのだ。

 実際使ってみると、以前の激しい歪み音を聞かせてくれたOD-2と比較すると随分おとなしいサウンドだと感じた。後に購入したDistortion+のザラザラ感とは明らかに違うのだがどう表現したら良いのか?そこでサウンドハウスのレビューを見ると、低音が削られる、甘い、ブースターとして秀悦などの感想が。こういうのを甘い歪みと言うのか。それは私にとっては微妙な表現だが、誰でも使えるコスパの良いペダルということで理解しておこう。

コンパクト・エフェクター感想記2 MXR / Distortion+ “ディストーション+”

2017年09月23日 | ギター

 何年か前に中古店で見つけた。当時予備知識も何もなく、MXRの歪み系を使ってみたかっただけの理由で購入。ただ、電源アダプターの差し込み口が通常と違っていることにはすぐ気がついた。差し込み口の極性がミニプラグによるセンタープラスである。このDistortion+には現行型、ジムダンロップ型、初期型の3種類があり、形状から私が購入したのはダンロップ型と思われる。ただ、中を開けると手書きの数字があり、推測するに95年製のようなのだが、、、。

 ネットを探ると人によってこの3種類での好みが分かれるようだ。それだけサウンドが微妙に違うらしい。比べようがないのだが、私のはホワイトノイズ的なザラザラした音色が歪みとして加味される。他の音と混ざるとマイルドな感じがする。その意味ではBOSS製と比べて個性的である。

 ディストーションとのネーミングがされているが、基盤的にはオーバードライブに相当するらしい。弱めにかけてカッティングした時の音がとても気持ち良い。歪み系のエフェクターはいくつか持っていたいと思うのだが、やはり加えておきたいひとつである。

コンパクト・エフェクター感想記1 MXR / dyna comp “ダイナコンプ ”

2017年09月21日 | ギター
 手持ちのコンパクト・エフェクターを紹介しようと思う。小さく様々な色合いを持つエフェクター達は、並べて眺めるだけでも楽しい。以前、ビンテージとなっているBOSSのコーラスとフェイザーについてはこちら(CE-2)こちら(PH-1R)で紹介した。それ以外のものについて触れていきたい。
 なお、ギターやアンプに関する知識や経験はほとんどなく、形から入り練習中である者の単なる感想であることを最初にお断りします。

 まず最初は MXR dyna comp“ダイナコンプ”である。昔、ジェネシスが初来日した時の雑誌記事に、ツアーギタリストのダリル・ストゥーマーのボードが写真入りで紹介されていた。その中でひときわ赤く目立ったのがこのダイナコンプだった。私自身はアコギの12弦ギターとフルートの担当だったので直接は関係なかったのだが、その写真を鮮明に覚えている。かなり高価だったことも。そして、ここ数年エレキギターを弾くようになり当時の憧れの一品として新品を購入した。

 入手の動機はそういうことだったが、実際使ってみると実に気持ちの良いギターサウンドになる。コンプレッサーがかかりコツンとかカクーンというようなアタック音が、乏しい私の演奏技術をカバーしてくれる。欠かすことのできないエフェクターである。何よりもこの落ち着いた深紅の色合い、存在感が大きく気に入っている。

ACOUSTIC GUITAR MAGAZINE 2017SPRING号は待望の「弦徹底ガイド」!

2017年09月04日 | ギター
 久しぶりに「季刊アコースティック・ギター・マガジン」を買った。といっても7月に最新刊が出たひとつ前の号である。これがアコギ用の「弦」を総特集していることを知ってバックナンバーを買い求めた。

 実はアコギに凝り出してから弦についてはずっと気になっていた。地方にいるとプロのミュージシャンと話す機会もあったのだが、その時に「弦は何を使っているのですか?」「どのくらいで張り換えます?」という質問をしたいのに、なかなか言い出せないのが実情だった。何となくくだらない話かと思ってしまうのだ。ところが、この雑誌はそんな私の疑念を見事払拭してくれた。いや、なぜ今までこのような特集を組むことがなかったのだろうか。編集後記を見ると、「長年会議に上がりつつも実現できていなかった弦の大特集、、、」とあるので、業界でも話題にはなるが取り上げることのできない何かの理由があったのだろう。それも当然かもしれない。これだけたくさんの種類があるのだから、全てを取り上げながら実演するだけで相当な労力、手間暇がかかるだろう。しかし、この雑誌はやり遂げたのである!

 ここまではリットーミュージック社に対する私の賞賛の声である。前置きが長くなってしまったが、この特集は二部構成になっており、圧巻は後半の第二部だ。そこでは新素材とコーティングされた19種類の弦の試奏、20種類のフォスファーブロンズ弦の比較、16種類のナイロン弦の比較、そして現在日本で入手できる184種類の弦の紹介が写真入りでなされている。その写真を見るだけでも楽しいが、試奏者が全てを張り替えながら挑んだ試奏レポートには感心したし、とても参考になった。さらに85名のプロのギタリストに、愛用のギター弦(その理由)、弦交換のタイミング(その理由)について聞いたアンケート結果が掲載されている。小野リサさんから、以前住んでいたオホーツクでは常連であった吉川忠英氏まで多彩な顔ぶれである。そしてそれがとても興味深かった。意外にもプライベートや公演時にはそんなに頻繁に弦を換えない人が少なからずいるのである。南こうせつ氏曰く、弾き語り用のギターは優しい音にしたいので、あえて毎回は交換しない、伊藤ゴロ−氏曰く、家で弾く時はあまりブライトじゃない方が好みなのでずっと張りっぱなしです、等々。

 皆さん、自分の好む音にこだわりを持ち、自分なりの対応をしていることがよくわかった。弦は月に一回は換えた方が良い、という常識めいた言葉は無視し、自分の好きな音色の弦を探し求め、自分が思うタイミングで交換していこう。目から鱗の特集であった。

 ちなみに特集をとおして私が今後使ってみたいと思った弦は、フォスファーブロンズもナイロンともアーニーボールである。エレキ弦の他にナイロン弦も出しているとは知らなかったし、ずばり財布に優しい価格でコストパフォーマンスが良さそう。早速探してみよう。

念願の「フェンダー・テレキャスター2017アメリカン・プロフェッショナル・バタースコッチブロンド」を購入(その3)

2017年08月17日 | ギター

 それでは、実際にレビューしてみよう。届いた箱から出すと黒いギターケースが。ボディ材はアッシュなのだがメキシコ製テレキャスと比較して「軽い!」というのが第一印象。バタースコッチブロンドではあるが完全に木目が見える色合い。そして、さすが光栄堂選抜の一本、ケースから出してすぐに弾けるよう調整されており、茨木店長氏が言う「生きた振動系の存在感」は生音でもきれいに音が響く。さらにアンプに繋げて弾くと、これがエレキギターには完全に素人の私でも感じることのできる良い音なのだ。新開発のV-Modピックアップは全くノイズが発生しない。弾いていて気持ちが良いというのはまさにこのことだろう。ちなみに他のギターもアンプに繋げて弾いてみると、その場にいた息子が、音が全然違う!と驚いていた。これがFender USA+光栄堂厳選の底力なのだろう。

 音的には大満足のギターだが、辛口を少々。まずはヘッドロゴの変更が残念。表面にCAと入れるのならばUSAの文字を入れて欲しかった。単に日本人としての希望に過ぎないが。もう一点、ナロートールのフレットが意外と弾きにくい。スライドして弾くと指とぶつかる感じがして違和感がある。前述のGuitar magazine誌では、「スムーズな運指を実現する」「ハイポジションでの和音などでもより正確なピッチを実現する」等と説明されているので、それなりに理由があってのことだろうが、私としては慣れるまでに時間がかかりそうだ。

 この期に及んで高額な買い物をしてしまった私。しかし、こちらのギターには2年にわたる輸入元の正規保証と光栄堂楽器さんの無料調整が付いているので安心感が強い。かつてリッケンの新品620は色や形の美しさからほとんど観賞用になってしまったが、このテレキャス、2年保証を大いに活用し元を取るために、そして何よりも脳の活性化のために、一生懸命練習しようではないか。

<追記>
 ナロートールのフレットについては慣れるにつれて問題を感じなくなった。逆に、強く押したり弱く押すことで左手だけでのビブラートが可能であることを知った(笑)。それにしても、このギターはどこのポジションを押さえても良い音が返ってくることを日ごとに再認識。まさにセレクテッド・バイ・光栄堂である!