ヒロヒコの "My Treasure Box"

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【緊急事態】JUNO-106の音が鳴らなくなった!どうしよう!?

2019年03月19日 | シンセサイザー
 2年前に修理業者に出しメンテナンスをしてもらったJUNO-106。前回の最後にふれた録音作業で30年前のサウンドを再現しようと考え、DX7とのMIDI接続で使うため久しぶりに電源を入れたところ音が鳴らない。メモリーパッチの音色が全部消えてしまっている状況なのだ。マニュアル・モードでは6音ポリフォニックの音が問題なく出るので根本的な故障ではなさそうだ。一応音色データのwavファイルをネットから保存していたのでパソコンと本体を繋いでロードしてみた。バンクAもBも問題なく取り込めた。すべての音色が鳴る。しかし、一度電源を切るとまた元の状態に、、、、。
 原因として最初に考えられるのはメモリ保存用の内蔵電池が切れたこと。でもわずか2年前に換えてもらったばかり。はたしてそうなのか?このままでは埒があかないので電池の交換を自分でしてみようと決断。以下にその状況を述べる。
 JUNOのボタン電池は基板にハンダ付けされている。今後のことを考えると電池のみ簡単に入れ換えることのできる状態にするのが良いと思い、ボタン電池基板ホルダーというのを注文した(送料込2コで460円)。同時にハンダ付けの作業が必要なためハンダごて、電子工作用はんだ、そしてハンダの吸い取り線を別途調達。そう、私は今までハンダ付け作業をほとんどしたことがないのである。
  大きな不安を抱えたまま作業に取りかかる。一応動画サイトのここでそつなく行っている作業を見てイメージトレーニングをあらかじめしておいた。
     
①横のネジを外し前面のカバーを開ける。
②電池の配置されている基板を外す。そのためには13ほどあるコネクターを全て外す必要がある。これは軽く上に力を入れると簡単に外れた。
③基板を固定しているネジを外す。
④基板を裏返しにして、ボタン電池を固定させている2カ所のハンダを吸い取り電池を取り除く。
⑤新しい電池ホルダーを取り付ける。
 さて、ここで電池ホルダーの2カ所ある爪がうまく基板の穴に収まらないことに気がついた。爪の間の長さが足りないのである。計測してみると基板の設置部分の距離は約2.1ミリ、それに対し電池ホルダーの爪の距離は1.9ミリ。全く気がつかなかったが、これは致命的である。作業を中断し、再度サイズの合うホルダーを探すことにした。
     
 結論から言うとサイズの合う電池ホルダーが見つからず、結局「タブ付きコイン電池-端子間隔2.05ミリ」というのを購入。これは2コで400円だった。到着して作業を再開。今度はぴったり装着できた。手順に戻り、
⑤(恐る恐る)ハンダ付けをする。
     
 こうして元の状態に復元できた(かもしれない)。改めてデータをロード。音色は復活したが問題はそれが維持できるかどうか。電源を切って消えてしまう状況なら電池交換作業が失敗だったか、内蔵電池以外の所に不備が生じているということだ。電源を切りしばらしくしてオンすると、何と音色は無事に保持されていた!念のため、数回繰り返してみたが、大丈夫だった。つまり今回の症状は内蔵電池の消耗が原因だったということである。
 コイン電池の寿命がどのくらいなのかははっきりしないが、10年くらいは持つのではないかと勝手に思い込んでいた。このJUNO-106に関してはそうもいかないらしい。数年ごとに中を覗くことになりそうだ。ビンテージ・シンセなのでそれも良いのかもしれない。それにしてもほぼ初めてのハンダ作業は何とかうまくできたようだが、冷や汗ものであった、、、。
     

<追記>
 その後このシンセについては紆余曲折あったが、最終的に落ち着いている。その顛末をここに記したのでぜひご覧ください。