2年前に修理業者に出しメンテナンスをしてもらったJUNO-106。前回の最後にふれた録音作業で30年前のサウンドを再現しようと考え、DX7とのMIDI接続で使うため久しぶりに電源を入れたところ音が鳴らない。メモリーパッチの音色が全部消えてしまっている状況なのだ。マニュアル・モードでは6音ポリフォニックの音が問題なく出るので根本的な故障ではなさそうだ。一応音色データのwavファイルをネットから保存していたのでパソコンと本体を繋いでロードしてみた。バンクAもBも問題なく取り込めた。すべての音色が鳴る。しかし、一度電源を切るとまた元の状態に、、、、。
原因として最初に考えられるのはメモリ保存用の内蔵電池が切れたこと。でもわずか2年前に換えてもらったばかり。はたしてそうなのか?このままでは埒があかないので電池の交換を自分でしてみようと決断。以下にその状況を述べる。
JUNOのボタン電池は基板にハンダ付けされている。今後のことを考えると電池のみ簡単に入れ換えることのできる状態にするのが良いと思い、ボタン電池基板ホルダーというのを注文した(送料込2コで460円)。同時にハンダ付けの作業が必要なためハンダごて、電子工作用はんだ、そしてハンダの吸い取り線を別途調達。そう、私は今までハンダ付け作業をほとんどしたことがないのである。
大きな不安を抱えたまま作業に取りかかる。一応動画サイトのここでそつなく行っている作業を見てイメージトレーニングをあらかじめしておいた。
①横のネジを外し前面のカバーを開ける。
②電池の配置されている基板を外す。そのためには13ほどあるコネクターを全て外す必要がある。これは軽く上に力を入れると簡単に外れた。
③基板を固定しているネジを外す。
④基板を裏返しにして、ボタン電池を固定させている2カ所のハンダを吸い取り電池を取り除く。
⑤新しい電池ホルダーを取り付ける。
さて、ここで電池ホルダーの2カ所ある爪がうまく基板の穴に収まらないことに気がついた。爪の間の長さが足りないのである。計測してみると基板の設置部分の距離は約2.1ミリ、それに対し電池ホルダーの爪の距離は1.9ミリ。全く気がつかなかったが、これは致命的である。作業を中断し、再度サイズの合うホルダーを探すことにした。
結論から言うとサイズの合う電池ホルダーが見つからず、結局「タブ付きコイン電池-端子間隔2.05ミリ」というのを購入。これは2コで400円だった。到着して作業を再開。今度はぴったり装着できた。手順に戻り、
⑤(恐る恐る)ハンダ付けをする。
こうして元の状態に復元できた(かもしれない)。改めてデータをロード。音色は復活したが問題はそれが維持できるかどうか。電源を切って消えてしまう状況なら電池交換作業が失敗だったか、内蔵電池以外の所に不備が生じているということだ。電源を切りしばらしくしてオンすると、何と音色は無事に保持されていた!念のため、数回繰り返してみたが、大丈夫だった。つまり今回の症状は内蔵電池の消耗が原因だったということである。
コイン電池の寿命がどのくらいなのかははっきりしないが、10年くらいは持つのではないかと勝手に思い込んでいた。このJUNO-106に関してはそうもいかないらしい。数年ごとに中を覗くことになりそうだ。ビンテージ・シンセなのでそれも良いのかもしれない。それにしてもほぼ初めてのハンダ作業は何とかうまくできたようだが、冷や汗ものであった、、、。
原因として最初に考えられるのはメモリ保存用の内蔵電池が切れたこと。でもわずか2年前に換えてもらったばかり。はたしてそうなのか?このままでは埒があかないので電池の交換を自分でしてみようと決断。以下にその状況を述べる。
JUNOのボタン電池は基板にハンダ付けされている。今後のことを考えると電池のみ簡単に入れ換えることのできる状態にするのが良いと思い、ボタン電池基板ホルダーというのを注文した(送料込2コで460円)。同時にハンダ付けの作業が必要なためハンダごて、電子工作用はんだ、そしてハンダの吸い取り線を別途調達。そう、私は今までハンダ付け作業をほとんどしたことがないのである。
大きな不安を抱えたまま作業に取りかかる。一応動画サイトのここでそつなく行っている作業を見てイメージトレーニングをあらかじめしておいた。
①横のネジを外し前面のカバーを開ける。
②電池の配置されている基板を外す。そのためには13ほどあるコネクターを全て外す必要がある。これは軽く上に力を入れると簡単に外れた。
③基板を固定しているネジを外す。
④基板を裏返しにして、ボタン電池を固定させている2カ所のハンダを吸い取り電池を取り除く。
⑤新しい電池ホルダーを取り付ける。
さて、ここで電池ホルダーの2カ所ある爪がうまく基板の穴に収まらないことに気がついた。爪の間の長さが足りないのである。計測してみると基板の設置部分の距離は約2.1ミリ、それに対し電池ホルダーの爪の距離は1.9ミリ。全く気がつかなかったが、これは致命的である。作業を中断し、再度サイズの合うホルダーを探すことにした。
結論から言うとサイズの合う電池ホルダーが見つからず、結局「タブ付きコイン電池-端子間隔2.05ミリ」というのを購入。これは2コで400円だった。到着して作業を再開。今度はぴったり装着できた。手順に戻り、
⑤(恐る恐る)ハンダ付けをする。
こうして元の状態に復元できた(かもしれない)。改めてデータをロード。音色は復活したが問題はそれが維持できるかどうか。電源を切って消えてしまう状況なら電池交換作業が失敗だったか、内蔵電池以外の所に不備が生じているということだ。電源を切りしばらしくしてオンすると、何と音色は無事に保持されていた!念のため、数回繰り返してみたが、大丈夫だった。つまり今回の症状は内蔵電池の消耗が原因だったということである。
コイン電池の寿命がどのくらいなのかははっきりしないが、10年くらいは持つのではないかと勝手に思い込んでいた。このJUNO-106に関してはそうもいかないらしい。数年ごとに中を覗くことになりそうだ。ビンテージ・シンセなのでそれも良いのかもしれない。それにしてもほぼ初めてのハンダ作業は何とかうまくできたようだが、冷や汗ものであった、、、。
<追記>
その後このシンセについては紆余曲折あったが、最終的に落ち着いている。その顛末をここに記したのでぜひご覧ください。
コメント頂いていたのに失念しておりました。すみません。
ハンダの話、大変勉強になりました。何事も奥深いのですね。ありがとうございます。
「基板の裏側のハンダ付け これで大丈夫なの?」という写真をよく見ました。
電池のところのハンダだと思いますが、その他のハンダ部分と違い、丸く盛り上がっています。
ほぼ「いもハンダ」だと思います。ご存じかもしれませんが、「いもハンダ」とは、ハンダが盛り上がって丸くなっていて、軽くくっついているだけで簡単に取れてしまうハンダです。要注意な状態です。
写真の、電池のハンダでない、その他のハンダを見てみると、抵抗やIC/LSIの『足にあたる金属部分』が、足の形がわかる状態でハンダ付けされていますが、これが理想のハンダ付け状態です。ハンダを盛りすぎてはいけないということです。
ここまでキレイにハンダ付けするにはかなりの練習が必要ですので、僕は無理にここまでやってはいませんが、飛呂彦さんのボタン電池のハンダ付けは、かなり「いもハンダ」的ですので、ハンダ部分を少し強めに押してみて、くっつき強度を確認された方が良いかと思います。(あまりきつく押すと、基板の丸い金属部分が、基板から剥がれてしまいます。)
ボタン電池が外れて、せっかく作った音色などが、突然消えてしまうことになりかねない・・・。
あと、僕はオヤイデ電気さんの回し者ではないのですが(笑)、オヤイデ電気さんで売っている『SS-47』というハンダが初心者にもとても使いやすいですよ。サクッとハンダが乗るんです。僕はこれで、シールドのプラグなどをハンダ付けしています。
また、これには極細線タイプもあり、基板などハンダ付けする金属部分が小さいところへのハンダ付け作業に向いています。ボタン電池の基板へのハンダ付けはこちらのが良いと思います。
その他、ボタン電池が熱くなりすぎないように、素早く作業してください。ボタン電池と金属端子が直付けのものなので、ハンダの熱が伝わりやすく、電池が破裂したら大変です。手こずりそうなら、保護めがねをかけた方が良いのかも・・・。
自分でメンテナンス・保守するのも、飛呂彦さんが仰るように、楽しんでやっていきたいですね!!!
ごめんなさい。わかりにくかったですよね。
あと、オヤイデ・オンラインで売っている古河電工製「BX-S0.3sq」という配線材が使いやすいですよ。色分けもできます。定番製品です。
まず電池ホルダーに、配線材をハンダ付けした後に、「信越シリコーン KE-348」(オヤイデ電気さんで売っている。これは100gもありますので、サンハヤト製「放熱用シリコーン SCV-22」20gのがいいかもしれません。こちらは金属酸化物を配合していて電気絶縁性が低いと思いますが、電池など3Vくらいの電圧なら大丈夫です。)を使って電池ホルダーのハンダ付けしたところを絶縁し、その後、JUNOの基板に電池ホルダーをハンダ付けして、またそこを上記のシリコーンで絶縁して固めてしまいます。
ハンダ付け作業・電子工作は、『作業手順をしっかり考える・現物に合わせるとどういう大きさで切ったり、配線材をどういう方向にハンダ付けした方が良いのかということもしっかり考える』(作業手順と現物合わせ)ということがとても大切ですよ。
どういう手順でやらないといけないのか、事細かに自分で考えてからでないと失敗または完成度の低いものになってしまうのです。
例えばこれはものすごく単純な例ですが、ギターのシールド・ケーブルを自作するときに、「プラグの円筒形の金属の覆い部分」を先にケーブルに通さないで、プラグの先端部分をハンダ付けしてしまい、ハンダを外さなければならなくなった、ということが起こってしまうのです(これは、シールドの片側のプラグだけを交換する・シールドの片側にプラグをハンダ付けして、もう片側にプラグをハンダ付けしようとするときに起こります。シールド・ケーブルの両側にまだ何もついていない状態なら、片側にプラグの先端部分をハンダ付けしただけの時には、何もついていないケーブルの反対側から、円筒形の金属の覆いを入れることができる。)。
また、シールド・ケーブルにプラグをつけるときは、プラグの、ハンダ付けをする金属端子部分の形状に合わせて、シールド・ケーブルの被覆剥き(ひふくむき:中の導線だけを出す)・導線の長さを決定しないといけない(現物合わせ)ということも『作業手順・現物合わせ』として大切です。
その他、ギターなどのプラグにハンダ付けするときは、ハンダ付けするプラグを支えておくための『仮にプラグを差し込んでおくためのジャック』があると便利ですよ。キレイにハンダ付けするためのこつです。
また、ワイヤーストリッパー「ケーブルストリッパー No.3500E-1」(オヤイデ電気さんで売っている)があると、シールド・ケーブルの被覆剥きがラクですよ。
ハンダ工具を揃えられたみたいなので、シールドの保守・自作もされるのではないかと思い、書き込みました。
参考にしてください!!
本当にハンダは大変でした。見た目的には全くひどいものですが、結果オーライです。電池ホルダーに線をハンダ付けするという方法がうまくいけば、簡単に電池の交換ができそうですね。JUNO-106もそうですが、DX7もYAMAHAのサービスで電池交換したのみですので、今度は自分でやろうと思います。その際にとても役に立つご助言でした。ありがとうございます。一つ質問ですが、「線を基板に取り付ける」というのはハンダ付けすると言うことでしょうか?時間があれば教えてください。
僕も自分のDX7の電池交換をしましたが、まだハンダ付けに慣れていないときで、飛呂彦さんと一緒で、冷や汗ものでした。
少しアドバイスですが、電池ホルダーに細い線材(電線:電線の購入はオヤイデ電気さんのオンラインショップがオススメ)を、始めにハンダ付けしてしまってから、その線材を基板に取り付けるという方法もありますよ。
僕は、タカチ製の電池ボックス「CS 75N-W」(CR2032=3ボルト用 電池ボックスの大きさ:35x12x75ミリ)とその専用基板「CSPB-75」を使って、DX7の内部に、電池ボックスを結束バンド(プラスチック製の、カチカチっと簡便に締め付けることのできるバンド)で取り付けました。これで交換時もラクです。
(小さい電池ボックスとはいえ、キーボード内部にある程度の空間が必要です。)
次回改良時にお試しください!