香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

花の回廊

2010-12-21 20:15:59 | 本のこと
宮本輝さんの『花の回廊』
宮本輝さんのライフワークともなっている『流転の海』シリーズ第5部
単行本ではもちろん読んでいたのだけど
文庫本が今年のお正月に発売されて、購入して再読していなかったのと
この頃、宮本輝さんの小説を読んでいないなぁと思って、再読した

流転の海は、作家宮本輝の自伝的小説で
父親の松坂熊吾が主人公といっていいのではないかな
この熊吾という人が人間臭く、魅力的で、心の大きな人で
そんな熊吾に育てられ、愛された伸仁もまたいい
今回は昭和32年の大坂、神戸尼崎が舞台なのだけど
尼崎の蘭月ビルという違法建築の雑居ビルに住む
北朝鮮と韓国の人たちのこと、熊吾の妹のことなど
心が苦しくなる出来事がたくさん・・・・
やはり、迫力の小説だった

現在、第6部『慈雨の音』を連載中
来年には単行本で発売になるかな 楽しみ

レオニー

2010-12-21 20:00:25 | 映画のこと
19日、日曜日に義妹と一緒に観て来た映画
レオニー
世界的な芸術家、イサム・ノグチの母親レオニー
私生児として母親の住むカリフォルニアでイサムを産み、
父親が名前をつけるものといい、名前も付けずにイサムを育て
日本の父親から声がかかると、迷わず日本に向かう
実は自分は妾だと分かると、イサムの父の元を潔く離れる
いつの間にか、誰かの子供を日本で身ごもり産む
信念を持ったとても強い女性
イサムの父親のことは、今の時代で考えると
とんでもなく卑怯で我がままな人だと思うけど
あの時代、アメリカで人種差別され、それでも頑張って詩集を出し
日本に帰って、日本の風習の中を生きていながらも
それなりにレオニーもイサムも大切にしてる
正直、レオニーよりも野口の気持ちの方が理解出来たな
ほとんどドキュメンタリー映画という感じだった
特に、レオニーが死んだ後、イサムの仕事を紹介して
札幌のモエレ沼公園の映像は、
いらないんじゃない?と思ってしまった
ちょっと辛口かしら
義妹が、会社で500円でチケットを購入して誘ってくれたけど、
最初に行った映画館が入れず、
1日1本しか上映していないので
違う映画館に慌ててタクシーで行って観たので、
あまりお得ではなかったのが
辛口になった原因かしら せこいわぁ わたし