香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

第152回芥川賞

2015-02-22 20:22:46 | 本のこと
先月発表された第152回芥川賞作品
小野正嗣さんの『九年前の祈り』
いつものように、選評も読みたいので
雑誌、文藝春秋で読みました



三十五になるさなえは、幼い息子の希敏をつれて
この海辺の小さな集落に戻ってきた。
希敏の父、カナダ人のフレデリックは
希敏が一歳になる頃、美しい顔立ちだけを息子に残し、
母子の前から姿を消してしまったのだ。
何かのスイッチが入ると引きちぎられたミミズのように
のたうちまわり大騒ぎする息子を持て余しながら、
さなえが懐かしく思い出したのは、
九年前の「みっちゃん姉」の言葉だった──。
九年の時を経て重なり合う二人の女性の思い。
痛みと優しさに満ちた〈母と子〉の物語。


この小説は、さなえという女性の気持ちに
寄り添い、理解しようと思うやさしさがなければ
なんでこういうお話を読み続けなくてはならないのか
わからなくなり、暗い気持ちになり、理解できず
そんな風になるのでは…というか、なりました
芥川賞はむずかしいですね



久しぶりに発寒のイオンに行った帰り道の
穏やかに見える農試公園沿いの琴似発寒川
帰り道だけ、少しだけど走ろうと思っていたけど
風が強くて、すぐにめげてしまった



カエルの仲間を見つけた



フクロウのマグカップが400縁
カエルと一緒に連れて帰ってきてしまった



うちの中にいても、風の音が激しい中
久しぶりに宮本輝さんの『海岸列車』を再読
単行本も文庫本も絶版になっていたのですが
集英社文庫から新刊として発売になったのです
表紙の古屋亜見子さんのイラストがとても素敵
単行本は1989年発売だから26年前の作品
もう何回読んだんでしょう
この小説は、宮本作品の中でもとても好きな作品で
いま、読んでいても古さを感じない
しばらく、海岸列車の旅に出ております