国宝展の内容。
「阿弥陀聖衆来迎図」
今年の年始に観た映画「かぐや姫の物語」のあのシーンを彷彿としてしまう。
あの音楽と共に。(
天人の音楽Ⅰ)
死ぬときはこの絵のように「お迎え」が来るのだと、この一年弱、ずっと思っていた。
その情景がガラス越しにある!・・・正直、今回の国宝展で一番感動したのはこれだった。まるで阿弥陀様たちが迫ってくる勢いなのである。天皇のGOサインがないと開帳できなかった絵だったのだが、豊臣秀吉が母の三回忌で高野山に納めたとのこと。
「法華経方便品(竹生島経)」
琵琶湖に浮かぶ竹島にあったもの。
書いてる文言に就いてはさっぱりなのだが、背後の下絵が流々としていてとても綺麗だった。
国宝の土偶は5体しかない。
今日はその5体を一気に拝めた。
「合掌土偶」
文字が発達していないウン千年も前にも「祈り」という概念があったのだなあと思い、感動。体育座りしてんのな。萌え。
青森県で出土したらしい。
「縄文のビーナス」
腰の肉付きが女性的。うっとり。
「中空土偶」
中はがらんどう。北海道の唯一の国宝とのこと。
「縄文の女神」
スタイリッシュ!!
「仮面の女神」
逆三角の仮面を着けたちょっと不思議な土偶。そそられる。
「金印」
これは今日までの展示。15分ほど並んだ。
日本史の教科書に出ていたっけ。日本史の先生がこれについて熱く語っていたのを思い出した。
3秒ぐらいしか間近で見ることができず、下の文字を辛うじて識別できる感じだった。
「支倉常長像」
折りたたまれて仕舞われた名残で、折れ線がついている。
この絵の下にロザリオも飾られていた。
「善財童子立像」
「こっちですよ」と案内してくれそうな佇まいが健気で可愛い。
瞳が光っていて吸い込まれそうだった。
「元興寺極楽坊五重小塔」
5メートル50センチの塔。実際の塔の十分の一というサイズを意識して制作されたらしい。
「玉虫厨子」
これも見たかった。去年法隆寺で観た。側面に描かれている、トラに身を捧げる「捨身飼虎図」とか、本当に凄い。自己犠牲の極致だよな。
「地獄絵図」
ここが一番混んでいるゾーン。
信仰心がないと糞まみれの刑が待っているらしい。しかも針口という虫(蛆虫?)に食い殺されるぞ!という絵。
隣の男子高校生「これヤバイ」としきりに言っていた。
「観楓図」
左奥に描かれているのは神護寺。高校の修学旅行で行った寺だ。
紅葉を見にピクニックに行く楽しさが随所に見られた。カラフルで見てて心が躍った。
いやはや。本当に混んでいた。特に地獄絵ゾーンでは朝の山手線状態。もみくちゃになりながら観た。
地獄絵状態を味わいながら見る地獄絵っつーのかな。なんとも・・・。
空いているコーナーを目ざとく見つけて攻める手法を取ったのだが、全てをじっくり見るのに3時間かかった。
でも気合入れて見るだけの価値があった。