中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

誕生日

2009-07-05 09:28:20 | 身辺雑記
 76歳の誕生日を迎えた。いよいよこれから越えなければならないハードルとして設定した77歳まで後1年になった。77歳をハードルとしたのは、父が77歳を迎える少し前に逝ったからで、まずそれを越えようということだ。それに喜寿の年齢でもある。還暦とか喜寿などは数え年齢によるのだそうだが、今頃は数え年は旧いので、私は満年齢によることにしている。

 先日あまり使っていない引き出しの中から、妻からもらったバースデーカードが出てきた。定年退職した年、すなわち還暦を迎えた時のものだ。妻のことだからおそらく何かプレゼントもしてくれたはずだが、妻には申し訳ないが忘れてしまった。このカードも長い間忘れていた。いささか面映いが、「大好きな貴方に お誕生日おめでとうございます」という出だしで、その後「おかげさまで息子達は立派に成長し、可愛い孫達もいます。娘達(嫁達のこと)も幸せを運んでくれます」とあり、その後も続いていて、懐かしく読み返した。あれから16年たった。あのときには考えもしなかったことだが、今ではその妻はいない。寂しいことだとあらためて思う。しかしそれでも、今年も嬉しいことがいくつもあった。

 次男が夏の帽子を贈ってくれた。日差しが強くなってきたので買おうかと考えていたところだった。長男は毎年誕生日に近い父の日にプレゼントしてくれる。いつも夏のカッターシャツで重宝している。

 私が高校でクラス担任として最初に送り出したクラスの生徒達が、誕生日を機会に前日に神戸で集まってくれた。人数は多くなかったが、昔話が飛び交い、楽しいひとときを過ごすことができた。私よりも10歳年下の彼、彼女らも、ひとかどの年齢になっているが、往年のゴンタ坊主も立派になっているのが嬉しかった。
 
 いつものHg君夫妻とHr君、Ko君が夕食で祝ってくれ、楽しいひと時を過ごした。皆高校の生物クラブの卒業生だが長い付き合いで、年齢は一回り違うが、今では「師弟」と言うよりも仲間のようなものだ。

 彼らと同じ学年のある女の子(卒業生はいくつになっても「子」だ)は、毎年カードを贈ってくれていたが、今年は電話をくれた。久しぶりなのでひとしきり話をしたが、こういう卒業生の心遣いも嬉しいものだ。

 知的障害者の施設を経営しているSiさんと、中国語教室の学友だったSaさん、2人の知人が誕生祝のメールをくれた。いつも覚えてくれている。

 いつもインタネットでチャットしている西安の謝俊麗は、「爺爺 お誕生日おめでとう」と題した動画を送ってくれた。主役は息子の麦豆(マイトウ)で、「I  爺爺」と書いた赤い紙の王冠を被せられて、私のために用意してくれたらしいケーキの前に座り、俊麗が文楽の人形遣いよろしく、後ろから麦豆の両腕を持って、「祝你生日快楽(チュニ・ションリ・カイルァ)お誕生日おめでとう」の歌に合わせて手を叩いたり、投げキッスしたり、踊ったり、ケーキの蝋燭の火を吹き消したりと、いろいろなパフォーマンスをさせたが、いかんせん10ヶ月に満たない赤ん坊だから、何をさせられているのか分からない覚束ない顔つきと様子が何ともおかしく可愛く、終いにはケーキのチョコレートに指を突っ込んだりしたので笑ってしまった。日頃私が麦豆を可愛く思っているのを知っている俊麗がこのような企画をしてくれたようだが、本当にひ孫の祝福を受けているようで、嬉しく幸せに思った。

 西安の李真も動画を送ってくれた。息子の宸宸(チェンチェン)を膝に乗せて、「祝你生日快楽」の歌を歌いながら、宸宸の両手を開いたり閉じたりしている。宸宸もまだ5ヶ月を過ぎたばかりだから何ををさせられているのかは分かっていないのだが、そのおっとりした無邪気な表情が可愛い。

 東京にいる上海の施路敏からは今年もプレゼントが届いた。小型のバッグで、ちょうどほしいと思っていたものだから、非常に嬉しかった。路敏は毎年心づくしの品物を贈ってくれる。私の誕生日のために、いろいろ考えてくれる心遣いを可愛く思う。

 大阪にいる西安の邵利明からは「おめでとうございます」と電話があった。Hr君達との食事に参加したかったようだが、会社の出勤日なので残念ですがということだった。

 先日湖南省に行った帰途に広州で短時間会った伍海珠は、天然藍色虎目石の腕輪を誕生祝にプレゼントしてくれた。付けてあった手紙に「お体に健康と活力を与える能力とまよけの力を持っているそうです」とある。最近足が痛むと話していたので気遣ってくれたようだ。その心遣いが嬉しくてずっと左の手首に着けている。 

 新疆ウイグルのウルムチにいる趙戈莉も毎年プレゼントの品を送ってくれるが、今年も送りましたよとチャットで言った。今年のプレゼントは彼女の夫のお勧めだそうだ。遥か遠い新疆からのプレゼント、これも嬉しいものだ。

 上海の唐怡荷がチャットで祝ってくれた。彼女との付き合いも長いが、いつもいろいろと気を遣ってくれる。

 湖南省出身で寧夏回族自治区の銀川の対外友好協会の職員で、今は島根県に出向している宋潔もメールで祝ってくれた。土家族の彼女は日本語がなかなか上手い。 

 こうして今年の誕生日も、たくさんの人達の善意で心豊かに過ごすことができたことを心から有難く思う。これを糧にしてこれからの1年を充実して過ごすようにしよう。