中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

痛ましい話

2009-07-09 08:48:26 | 身辺雑記
 先月の下旬のことだが、新潟県三条市で駐車場に置いた車の中で、1歳と11ヶ月の男の子が2人、熱射病のために死亡した。

 関東方面に旅行に子ども連れで出かけた両親が午前5時半ごろに帰宅し、子ども2人が寝ていたので車内に寝かせておいた。午後0時半ごろ、母親が様子を見に行って子ども達の異常に気づき119番通報して近くの病院に搬送したが死亡した。駐車場は屋根がないため直射日光が車内に差し込み、温度が上昇したようだ。当日の三条市は昼過ぎに29度を超える7月下旬並みの気温だったと言う。

 なぜ幼い子どもを7時間も車の中に寝かせておいたのだろうか。両親は夜の車の旅に疲れて寝込んでしまったのかも知れない。5時半ごろはまだ涼しかったにしても、やがて暑くなっていることを考えなかったのだろうか。なぜ自分達と一緒に家に連れ帰らなかったのか、掛けがえのないわが子を喪った悲しみは想像して余りあるものだ。警察では保護責任者遺棄致死の疑いもあるとみて調べていると記事にあったが、時折ある子どもを車の中に放置してパチンコに夢中になって死なせてしまうという親のエゴということではなく、まして故意に遺棄したわけではあるまいが、やはり無分別で思慮が浅かったという誹りを受けても仕方がない。

 1歳(おそらくは2歳に近かったのだろう)と11ヶ月と言えばどちらも可愛い盛りで哀れというほかはない。とりわけ11ヶ月の男の子と言うと、西安の謝俊麗の息子の麦豆(マイトウ)と同じくらいの年頃だから、その可愛い顔が重なって涙を催すような思いがして胸が痛んだ。若い両親は1月もたってない今も涙が涸れることはなく、日夜後悔の念にさいなまれているのではないかと痛ましく思う。

 先日会った卒業生が、幼い子をプールに連れて行っても、子どもが水に入っている間、携帯電話の画面を見るのに夢中になっている若い母親が少なくないと苦々しそうに言っていた。親は幼い子どもから目を離せば、どんな突発的なことが起こらないとも限らないということを肝に銘ずるべきだ。