今年のノーベル賞物理学賞に、3人の日本人研究者が選ばれた。
キーワードは、「
青色 LED 」 だ。
受賞した研究者は、赤崎勇氏 ・ 天野浩氏 ・ 中村修二氏。
“
20世紀中の発明は 不可能だ! ” と言われていただけに、
青色LEDの発明が 中村氏によって発表された当時 (平成5年) は、
本当に 世界中の研究者を筆頭に 多くの人々が 驚いたものだ。
くしくも、中村修二氏の・・・ その発明の経過による独自性から、
「 ブレイクスルー 」 という言葉が広がり、さらに、企業と個人の
「 知的所有権 」 の問題にまで 波及していった。
< 発明の “ 相当なる対価 ” とはいくらか?・・・と >
それだけ 発明によって もたらされる
経済的効果は膨大で、
今現在も、そういう恩恵にあずかっている企業は 多いからだ。
「 技術立国:日本 」 の面影を偲ばせる 「 青色LEDの発明 」 は、
私に たくさんのことを考えさせてくれる “ きっかけ ” になった。
そして、実際にも この発明が 世の中に与える変化と影響は大きく、
その後の常識を変える技術として ( 今や ) 定着してしまっている。
光の三原色:赤・緑・青のLEDが全部そろったことで、あらゆる色が
出せるようになった成果は ものすごい。
私自身も 家中の電球は LEDに変更して、頻繁に電球を交換することが
なくなって便利になったし・・・、それ以降は、ディスプレイの鮮明さや、
ブルーレイディスクの開発にも繋がっている。
日本人の
細やかさ、
独創性、 コツコツと積み上げていく
粘り強さ は、
国民の特徴として、こうした発明にも 反映されている と 思う。
しかしながら、それらの発明によって 変わった環境が、便利すぎる娯楽を
産みだしたことで、子供たちや若者が 「 一過的な遊びへの逃避 」 に走り、
その脳細胞の発育を妨げたり、日本人が持っているべき
素晴らしき特徴 を
喪失していないことを 願うばかりだ。
日本のように あらゆる要素において 秀でた環境を持っている国は少ない。
それを維持し続けられる可能性は、次世代の人々に かかっている。
全員が有能である必要など毛頭ないが、“ 日本人が守り続けてきた独自性 ” を
なくさない才能の育て方をしてほしい。
それは、すでに麻痺してしまっているかもしれない自国の政治家や 教育団体が、
もっと もっと 切実な姿勢で、捉えてほしいものである。
「 ノーベル賞 」 は、過去の業績に対して贈られる賞である。
20年間が経て、また 日本に 「 世紀の大発明 」 を成し遂げられる才能が
育っているのかどうか・・・ そのあたりが、私の興味を そそる部分だ。
この国の財産であり、この国の可能性を秘めた才能は、まだ埋もれたまま・・・。
それを掘り起こし、育て上げるのは、他でもない・・・
この国自身だと思う。