あと10日もしたら、 「全仏オープン」 が はじまる。
最近は、ロンドンオリンピック出場も決定した錦織圭選手や、
クルム伊達公子選手など、テニス鑑賞も、毎年、熱を帯びてきた。
鑑賞している内に、徐々にホットになるのが・・・ テニスである。
私は、イギリスのウインブルドンに行ったことがあるというだけで、
いつしか「テニス」が特別のスポーツになった。
数十年前から 「ウインブルドン テニス」 を、 毎年必ず観ていて、
少しずつ「テニス」というスポーツに興味がわいたのだと思う。
そして、いつしかグランドスラムに 意識と興味がいき、数年が過ぎた。
昔は、ハリウッド女優と付き合ったり、有名人と結婚したり・・・・
テニス選手も、かなり派手だったように思う。
そんな人気選手が、出ては消えて、今はかなり足が地についたような
プレイヤーが多いと思う。
いつも、私の視線の先にいるのは、「ロジャー・フェデラ―」。
気がついたら、「世界最高のプレイヤー」 と呼ばれるぐらいの実績を
積み上げて、(年を経るごとに) 雲の上の人になってしまった。
彼が世界を背負うようになったのは、2003年にアンドレ・アガシを、
2004年にマラト・サフィンを破って以降で、世界ランク一位となり、
確実に彼の転機となったと言える・・・。わずか21歳や22歳の頃だ。
しかし、その前から、有名プレイヤーを何度か破ったりしていた。
いくつかの印象的なゲームをのりこえてきて、大きく成長した彼は、
これまで数限りない記録を塗り替えてきた人だ。
荒れ狂っていた頃の・・・あまりに若い頃の彼は、全く記憶には無い。
写真で見ると、長髪の気が荒い頃の彼よりも、比べようがないくらい、
今の彼の方が素敵だ。
精神的な安定をはかり、努力して、手に入れてから、見かけも追随した。
そして、何よりもテニスの安定度は、素晴らしい。
コートでの精神的コントロールが、誰よりも上手いのかもしれない。
冷静に、最初の頃を思い返せば・・・
「スイス」は、私の大好きな国だったので、フェデラ―は特別な存在に
感じられたのかもしれない。
勿論、外見から受け取れる雰囲気が 一番だけれど、まったくの素人が、
魅せられる要因なんて、最初は 非常に 短絡的なきっかけである。
ようするに、コートに立った時の雰囲気だ。テニスに対峙する彼の姿。
何事にも揺るがない精神性と、安定した技術力は、フェデラ―の真骨頂である。
テニスをしている人で、“ フェデラ―を知らない人はいないだろう ” と
思えるぐらい有名なプレイヤーだ。
Roger Federer
フェデラ―の年齢は、30歳。
激闘を重ねてきたナダルは、まだ25歳・・・。
セルビア出身のドラマチック・プレイヤー、ショコビッチは24歳・・・。
実は「そろそろ30歳だなぁ~」と思った途端に、怪我がきっかけで、
結果が出なくなってしまった。
昨年は、一昨年以上に、成績がふるわず、決勝戦にもいけなくなった。
負ける時も、いつもスマートなフェデラ―。
悔しがるような雰囲気など見せない。
その精神的なコントロールができているように見える部分が、ときとして
面白さがないようにも感じるし、反して、品格があるようにも感じる。
もう完全に下降線なのかと思った途端、「闘争心」を見せつけてくれた。
今回も スペインで優勝を手にしたことで、世界ランクも 2位に 返り咲いた。
マスターズの大会で、20勝目!
これはナダルと並んでの男子ツアー 史上最多勝(マスターズ優勝)となった。
まだまだ しばらくは 現役の真ん中にいてくれそうだ。
私にとってのロジャー・フェデラ―は、イチローと一緒で、一年、一年、
これからの行程を見届けることが、何よりも楽しみな選手である。
アスリートとしてよりも、“ 人間として注目しているからこそだ ” と思う。
勝負も、結果に対する反応も、そして、これから迎えるであろう引退も・・・。
フェデラ―やイチローの「人生」は、本当に興味深く捉えている。
2009年には、かわいい双子のパパになったフェデラ―。
彼のモチベーションは 切れていないと解く。
ロジャー・フェデラ―は、ボランティアにも、社会貢献にも、活動を絶やさない。
私が惹かれる人は、必ず、そういうところにも意識がいくのが共通している。
フェデラ―のスマートな意識は、コートの上にも、しっかりと出ている・・・。
生き方も、考え方も、プレースタイルも、みんな、“微妙に連動している” という
ことなのだと思う。
彼自身は、自分の「人間としての成長」を、具体的な理由にあげている。
そして、何よりも私が魅せられる要因は・・・
彼は、勝つことを目的としながらも、自分の精神性をコントロールすることに
成功した数少ないプレイヤーだからだ。
若い頃から、社会貢献活動にも真摯に取り組んでいるプレイヤーで、誰よりも
尊敬に値する、それでいて非常に気さくで人間的な人! ・・・それが、フェデラ―。
● 昨秋のスイス大会 (フェデラー:優勝/錦織:準優勝)
この時、フェデラ―の横に日本の選手が立っていることが
不思議でならないくらい、稀有な感覚だった。
日本にも、やっとテニスプレイヤーのスターが出てきた!
※錦織圭選手が、一期に世界ランクをあげた試合
※現在、錦織圭選手は故障中で、「全仏オープン」の参加は不参加?!