全米オープンテニスのことだ。
昨日、自分の予定を変更してまで生観戦をしようとしていたのに、
雨で順延となってしまったロジャー・フェデラ―の第一回戦を、
今、ライブ観戦したところだ。
ライブにこだわったのには、理由がある。
ウインブルドン以来、フェデラ―のフィジカル面の低下を
指摘されて、「 4強時代から3強時代へ 」とまで言われた。
腰(背中)の故障を理由に、欠場もあったので、非常に心配で・・・。
どうしても、初戦は 全試合を観戦しておきたかったのだ。
彼は超一流の芸術的プレイヤーだから、ちょっとしたことでも、
マスコミには過剰に言われる。
注目されているからこその現実だ。
今週は NYタイムズ誌で カラ―6Pの特集が組まれているらしい
今年の全英:ウインブルドン。
多くのベスト10選手が 去って行った。
フェデラ―もそのひとりであり、まさかの二回戦敗退だった。
久しくそういう結果はなかったし、芝の状態が例年と違って、
彼自身の体調も芳しくなかったので、結果がついてこなかった。
今日の試合を観るからには、少し戻ってきているようで、
フットワークは軽く、サービスエースも決まっていた。
いつもと違う印象を受けたのは、フェデラ―自身が 繊細に
慎重に ゲームをコントロールしていたことだ・・・。
「 試合に集中すること 」
「 自分が勝てると信じること 」
「 ちゃんと準備をすること 」
etc.,
彼が気をつけていた幾つかのポイントをちゃんと感じとれたし、
修正ができていたように思えた。
少し前には、ハードな練習をして、鍛えているということだったが、
今日は キレキレのサーブが決まっていた。
昨日放送されたスポンサーがらみのパーティのホストをつとめたり、
マスコミ対応に気楽に笑顔で応じるフェデラ―は、世界ランクに関係なく
王者の風格(品格)が 備わっていた。
華もあって、やはり、魅力的な人だと感じる。
スマートだし、管理能力がある(切り替えができる)プレイヤーだ。
32歳にもなると、「体力低下だ」 と指摘され、引退時期についての
質問ばかりが飛び交う。
しかし、フェデラ―自身は、引退の意思は全くないようで、まだまだ
果敢に チャレンジしていくそうだ。
今回も、「テニスも楽しいし、自分はやれる!」 と 言い放っている。
その一方で、彼が “ 結果と周囲の反応を冷静に 受けとめている ” と
思ったのは、第一試合の 「 きりっとした緊張感 」を観た からだ。
第一試合から、気を抜かず、丁寧に試合をこなしていた・・・。
グランドスラムには、魔物が住んでいるから・・・ 初戦の錦織選手も
まさかの敗退で、初日から 格下の選手に あっさり負けてしまった。
シード11なんて希望的な位置につけたのに、本当に残念だったが、
膝のテーピングをはずしていくのと同じ速度で、錦織選手のリターンに
顕著な変化が でてきてしまった。
フェデラ―にとっても、シード7 (世界ランク七位) なんて・・・、
これまでは ありえない現実で、心を痛めていたのは 私も同様だった。
少なくとも、今日の試合においては、美しいゲームさばきは健在だった。
ラインぎりぎりに打ち込んでくるところも変わらず。
あとは、第二回戦、第三回戦と、一つ一つの試合を大事に、
勝ち上がっていくのみ―。
痛めた腰の状態が万全かどうかは、もっと勝ち進んでいかないと分からないが、
準々決勝であたるナダル戦までは 勝ち進んでほしい。
自信を取り戻したのも、前回のナダル戦だったし、勝敗に関係なく、
フェデラ―対ナダル戦 は (個人的には、一戦でも多く) 観たい~!!
予定が順延になったことで、今朝は4:30に目覚まし時計をセットしたら、
まさに始まる直前だった。
時間的な読みがあたって、最初から観られたことは良かったが・・・
試合が終わった途端に、いきなり眠さが襲って来ている。
全英・全仏・全米は時差がきつくて、ライブ観戦には気力&体力が必要。
それを押しても、今日のフェデラ―を観られたのは、とても良かった。
彼の澄みわたったブルーのユニフォームのように、晴れやかな気分だよん。
※しかし、全米コートは、早く屋根をつけてほしいものだ。