この数日、私は・・・ “ 考えないようにしよう ” ―と思いながら、
実は、しっかりと考えていた。
仕事上で 「 キレる男 」、相手を 「 やりこめる男 」 について――。
だって、実際には、きちんと「 話を聞いてくれない 」ばかりでなく、
自分流のやり方で勝手に決め込まれると、事実を曲げられているという
最悪の事態となるのだ。 これは、許されざるべきことである。
数日前の衝撃的な事実があってのことながら、実は・・・・
彼以外の人にも、これまで似たような行為があったことを、それとなく
思い出した私は、似ている点や、傾向などについて、考えていたのだ。
まず、共通する点としては、「 せっかち 」 である。
それから、「 プライドが高い 」 し、「 自分の意見を正当化したがる 」。
過去の栄光の経験、輝かしい実績を持っていたりすると、
どうしても植えつけられた思考回路があるのだ・・・という気がする。
感情を逆なでするのは 「 自分の非を認めず、相手に押し付ける 」という
傲慢なやり込め方で、ただ一方的に押し通す人もいる。
一昨年、某有名会社の社長さんから聞いた話であるが、実は・・・
その言葉を思い出して、その言葉が ずっと 頭から離れなかった。
「当社は、ずっと有名大学の成績優秀者を採用してきました。
そうして、彼らが仕事を覚えて、みんなでブレストやミーティングに
なったときに、ある一つの傾向が出てきたのです。
人の意見を聞かず、敵対する意見を主張した相手を論破することを
するようになってきたのです。そういう流れが、多くなってきました。
これでは、議論に広がりがなくて、論破することが第一となり、
ミーティングの目的が薄れてきてしまうという問題点が発覚しました。
彼らには、そういう自覚がないため、よりシリアスです。
同じように、頭の良い同レベルの社員同志が、競いあってのことだと
当方は感じながら、その傾向を打破する方法を模索していました。
そして、このような事実に気がついてから、成績優秀者だけとか、
あるいは有名大学だけからの採用を辞めて、人間的な判断基準から、
いろいろなタイプの学生を採用するようにしました。
ユニークな人や、個性的な人も、あえて採用してみました。
勉強ができる学生だけではなくなり、様々な社員が集ってきました。
そうすると、ミーティングにも、多様な社員が参加するようになり、
議論にも変化がでてきたのです。新しい視点からの発想が芽生え、
結局は、以前よりもたくさんの意見が出てくるようになったのです。」
「 相手を論破し、自分の意見に賛同させる 」というのは、考えてみると、
“ 変革を成し遂げる時には必要な要素だ ”と思うけれど・・・
365日&24時間中、この姿勢でいられることは、相当のカリスマか、
聡明な人でないと、多くの人の理解が得られないと思う。
また、論破しても、その前に、全ての人の意見を聴いているのかどうか・・・
それが何よりも大切な要素となるだろう。
聴きもしないで、あるいは、冷静に判断や分析もしないで、あからさまに
自分の意見を通して、相手を論破するのは、( ケースバイケースだが )
横暴の域に入るかもしれない。
そのあたりの論破する軌跡は、チェック材料になってくる。
特に、人との交渉をする時や、対交渉相手となる他者の責任者との場合、
このような行為は、自分の恥となるべき行為になる可能性を秘めている。
もし、そういう傾向や癖があったとしたら、周囲の人が指摘をしてあげ、
フラットな意識に戻すように心掛けるべきである。
ネゴシエーションの場合は、特にそうだと感じる。
そして、これは、人付き合いにおいて、全ての人に通じる論理だとも思う。
信頼を得て、交友関係を続けていくためにも、大切な要素になってくる。
しかし、実際には、これが欠落してる人が多くなっているのが現実だ。
あの最悪な「 すぐにキレる男 」を反面教師として、決して臆することなく、
今週の打合せに即して、私は “ 冷静に対策を練っていこう ” と思う。
たとえキレられても、私の中に「負の感情」があるのは、良くないことだ。
潜在的に、こびりつくようなことがあったら、もっと良くない!
「負の感情」や「負の行為」は、潜在的に残るのが常のため・・・
私は、新しい方法論によって、新しい記憶を作り、鮮烈な経験になるのを
避けたいと思っている。 (トラウマなんて、もってのほかだ。)
彼との新しい関係を、構築するのだ。
そのための知恵を、これから練り、・・・・私の中に不快な感情や想いが
のこらないように、上から記憶を塗り替えられるようにしたいと思う。