最高裁判所裁判官の暴走を許さない

最高裁判所裁判官の国民審査は、衆議院選挙の時の「ついでに」ならないようにしましょう。辞めさせるのは国民の権利です。

雑すぎる判決文:選挙無効の裁判(民衆訴訟では訴えられない)

2018-01-22 09:52:29 | 日記
平成29(行ツ)67  選挙無効請求事件
平成29年10月31日  最高裁判所第三小法廷  判決  棄却  東京高等裁判所
公職選挙法204条の選挙無効訴訟において,選挙人は,同法205条1項所定の選挙無効の原因として同法10条1項2号の規定の違憲を主張することができない。

なんだかよく分からない裁判です。

事実認定めいたところというか、概要というかは
本件訴訟は,選挙人が民衆訴訟(行政事件訴訟法5条)である公職選挙法204条の選挙無効訴訟として選挙人たる資格で提起した

公職選挙法204条の選挙無効訴訟において選挙人が同法205条1項所定の選挙無効の原因として同法10条1項2号の規定の違憲を主張することの可否とあります。
205条は選挙無効の訴え、204条は衆議院議員又は参議院議員の選挙の効力に関する訴訟です。

民衆訴訟とは、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起する制度のようなので、誰でもできるという前提のようです。民事訴訟法第312条は、最高裁に控訴出来る範囲を示したものです。

想像するに、1票の格差に関する裁判でしょうか。民衆訴訟でやれば訴えられると思ったのですが、高裁で棄却されたようです。民衆訴訟は今回の裁判内容は該当しないというのが判決趣旨のようです。


最高裁では、全員一致で
選挙人が同条の選挙無効訴訟において同法205条1項所定の選挙無効の原因として本件規定の違憲を主張し得るものとはいえない。
となりました。手続きを取る方法がおかしいとしました。ただ2名が補足意見を出しています

木内道祥の裁判官の意見
本件選挙当時,投票価値の不均衡が違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったか否かの点において異なる意見を持つ。
林景一裁判官の意見
本件定数配分規定は合憲であったとする点で多数意見に同調するものであるが,幾つかの基本的な論点において趣を異にするところがある。

二人とも、許容範囲でしょう?という事のようです。

本来、1票の格差は裁判所で論じるべきではないとするのが私の個人的見解です。島根のような全県区もあれば、東京のようにわずかな面積で数人というような選挙区で対応していますが、これでは地方の問題は吸い上げることができません。
例えば、今問題になっている北朝鮮関係の問題ですが、人口が少ない日本海側の過疎県はこのような問題を訴えても、東京なの度の大都市に振り回されてまともな議論すらできないという状態はまずいのです。3倍ぐらいであれば許容すべきではないかと思っています。

それと、この判決文はないですよね。あまりにも雑すぎて、何が論じられているのか背景が全く分かりません。さらには、この文章を外国語に翻訳できるのでしょうか?この意味は、背景を共有しなくても理解できるように書く意思はあったのか、ということです。こういう文章は、法律家ではよくありますが、この特権階級意識の表れだと思えます。

裁判長裁判官 山崎敏充 悪文×
裁判官 岡部喜代子 今一つ
裁判官 木内道祥 まあまあ
裁判官 戸倉三郎 今一つ
裁判官 林 景一 まあまあ