森林限界を抜けた標高1360m地点から下界と尻別岳を見下ろす
今日は、埼玉から来たyukiさんの腰の調子が回復したら、二人で羊蹄山の喜茂別コースを森林限界(1300m付近)まで登って、滑りを楽しむ予定だった。お互いに京極道の駅で車中泊。朝になって体調を聞いたら、「腰痛だと思っていたが、一昨日道路で転倒したときに打った尾てい骨にヒビが入っているような痛みらしい」とのこと。とても登山やスキーができる状態ではないらしい。予定を切り上げて、埼玉へ戻って養生するとのこと。
天気が良さそうなので、一人で登山口を目指す。徐々に晴れてきて、登山口へ着いたころには真っ青な空の下に端正な姿をくっきりと現していた。ほぼ無風状態である。厳冬期にこのようなチャンスに恵まれることはめったにない。うれしいことに、一昨日のものと思われるトレースが残っている。
9:00出発。嬉々として、目の前に聳える真っ白な姿を目指して、新しいシールを張った新しいスキーで進む。550mの最後の林道との交差地点を越えて、顕著な尾根になった辺りからトレースは完全になくなった。右に深い谷を見ながら、夏道の尾根斜面をひたすら黙々と直登する。幅広のスキーのお陰でラッセルもせいぜい20cmくらい。しかも、帰りの滑りが楽しみなほど軽いパウダースノーだ。うっすらと雪をまとったダケカンバと青空と雪面のコントラストが美しい。なんといっても風がないのがうれしい。振り返ると下界が広がり、高度感が増してくる。
やがて、ダケカンバの丈が低くなり、まばらになってきて、森林限界が近づいてくる。、完全に森林限界を抜けて、斜度が急になる手前で今日のゴールとする。GPSを見たら1360mだった。スタートしてだいたい予定通りの3時間05分。もっと右側の斜度の緩いところを巻くように登るとまだ登れそうだったが、雪もクラストしているようだ。滑りを楽しむには十分な地点だった。
シールの粘着力が強く、これまでのように簡単に剥がれてくれない。スキーを流さないように慎重に外す。ヘルメットを被って、温かいしょうが湯を飲んで、滑降開始。雪も軽く、幅広のパウダー用の板の効果もあり、自由自在にターンできるのがうれしい。一気に滑り降りるのがもったいないので、ときどき止まってはシュプールを振り返ってカメラの収める。なるべく木の少ないおいしい斜面を狙う。どうしても沢地形へ引っ張られては軌道修正しながら快適な滑りを楽しむ。3時間かけて登った斜面をわずか30分で滑り降りてしまった。振り返ると、滑り始めた森林限界の真っ白な斜面が見えていた。大満足のゴールだった。
明日は天気が悪そうなのと、yukiさんとも同行できないので、そのまま帰路に就く。真狩温泉で疲れを癒して、夕食前には帰宅することができた。
喜茂別郊外まで来たら、雲が取れ、目指す羊蹄山がその姿を現した。
登山口から真っ白な頂上を正面に見ながら、一昨日のものと思われるトレースを辿る。
上を見上げると、うっすらと雪をまとったダケカンバの枝と青空のコントラストが美しい。
900m付近のダケカンバ林の斜面を登る。
1200mを越えると、森林限界が見えてくる。
森林限界の広い斜面に快適なターンを刻む
林の中を縫って滑る
詳しい山行記録と、17枚の写真は、下記でどうぞ!
http://sakag.web.fc2.com (アップ完了)