697ピーク先の国有林境界刈分け道までを辿り、その終点からさらに稜線先の岩部岳を目指す。
トラックログ
今年の函館近郊は雪が少なく、冬山登山はまだ登山道のある山以外は無理である。昨年秋に、龍さんから、福島トンネルの上を通過する稜線上に岩部岳まで、国有林境界刈分け道が開削されたという情報を得た。11月上旬に、ニュージランドから帰国したSHOさんと山下さんがそれを辿ったら、頂上まで1時間ほど手前の697ピークの300mほど先で開削が終わっていたので、そこで引き返したとのこと。
そこで、今年の登り初めとして、正月帰国したSH0さんと2人でその刈分け道を辿ってみることにした。あわよくば、頂上まで開削されているかもしれないし、もしダメでも雪があれば登頂が可能であろうとの読みだった。
ちなみに、この刈分け道が開削された岩部岳までの稜線は、知内川と福島川の分水嶺である。
8:05、福島トンネル右側の旧道入口に車を置いてつぼ足でスタート
旧道途中の尾根に取り付き、トンネル上の稜線の刈分け道へ出る。最初の30分ほどは細い稜線で急なアップダウンが激しい。
その先も雪が少ないので、刈分け道がはっきり分かり、歩きやすかった。
10:05、正面に697ピークが見える。まだ頂上は見えない。
同じ地点から、右側に聳える端正な池ノ岱山を眺める。この山もSHOさんと2人で冬に登っている。
10:30、SHOさんはスノーシューを、自分はカンジキを履く。
11:00、697ピークに到着。左手にこれから辿る稜線の先に頂上が見える。
そこから300mほど下って行くと、刈分け道がストップしていた。SHOさんが11月に来た時と同じ場所とのこと。
情報では、11/30までに頂上まで開削されているはずだった。
しかし、11月中旬にどんと雪が降ったので、そこで中止になったのだろう。
幸いその先の稜線の積雪状態を見ると、なんとか登れそうなので、頂上を目指すことにした。
右手に、津軽海峡が見えるはずだが、霞んでいて海面が見えない。
頂上直下のコルから急な頂上斜面を見上げる。あまり急なのと雪が少ないので、スノーシューは無理になった。
自分はカンジキで、周りの笹や灌木に掴まってなんとか登れた。SHOさんは途中からつぼ足で後に続いた。
11:50、3時間45分で、5回目の頂上到着。
2015年6月に燈明岳~知内岳経由の刈分け道から来たときにはなかった頂上標識が設置されていた。
15分ほど休んで下山開始。ちょうど雪が降ってきて、周りの展望がなくなった中を下る。
697ピークまでの登り返しと、トンネル上の手前の急なアップダウンが辛かった。トンネルの上からは、トンネルの入り口目指して、途中まで送電線の管理道を利用して下った。
スタート直後の30分と、ゴール手前の1時間は、急なアップダウンを繰り返す稜線歩きではあったが、それでも雪山の下りは速い。わずか2時間15分で、14:20ゴール。
今年の登り初めの山としては、霞んで遠望は利かなかったが、穏やかな天候に恵まれて、なんとか順調な滑りだしとなった。帰りに知内温泉に寄って、帰路に就いた。
この岩部岳、昔は登山道はなく、05年に大きな沢林道からスキーで登ったのが最初だった。その後、14年晩秋にその林道から刈分け道が頂上まで開削されているという情報をもとに登り、15年春に同じコースを登って3回目、さらに、その後すぐに、燈明岳から知内岳経由の刈分け道から4回目、そして、今回の新ルートから5回目・・・国有林境界刈分け道のお陰で、いろいろなコースから登れる山となった。今回の福島トンネルからの新ルートが、今年中に頂上まで開削されると、いろいろな縦走登山が楽しめそうだ。
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