癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

天狗岳(373m)~425峰~523.3峰(点名・湯の先)周回<北斗市>

2017年03月15日 | 登山・旅行

大野ダムの堰堤から眺める天狗岳(右手前)と三角山(左後ろ)

GPSトラックログ

 国土地理院地図では、国道227号から大野ダムへの入口の西側に聳える頂上に尖った岩を配する山が天狗岳である。今回、この天狗岳とその周りの4つのピークを周回したのは、もちろん未踏だったこともあるが、「山歩人・吉克の山楽日記」の「本当の天狗岳はどこ?」に興味を引かれたからだ。

◎吉克さんの疑問

① 最近スマホの地図アプリを利用する登山者が多くなり、その地図やヤマレコの地図(GOOGLE?/YAHOO/ZENRIN)では、その西隣の425ピークに天狗岳と記載されている。

吉克さんのブログから借用
 
②旧大野町教育委員会の史跡案内板の天狗岳は(標高530m)となっている。この付近で、これに近い標高は、ダムを挟んで国土地理院地図上の天狗岳を対峙する523.3m峰(三等三角点名・湯の先)に近い。

吉克さんのブログから借用

③「箱館戦争大野町の戦跡案内図」によると、「胸墻(きょうしょう)跡(塹壕?)3があった天狗山(380m)」と書かれていて、これは、国土地理院地図の天狗岳(373m)と同じ場所である。

吉克さんのブログから借用

 それらをこの足で歩いて、目で確かめるために、上掲のGPSトラックログの周回となった。

大野ダムへの入口へ車を止め、そこから直接、天狗岳の急な南東尾根に取り付いた。
新雪が深いところで30~40cmもあり、驚いた。


頂上に近くなるに連れ、急で細くなる。
数日前のものと思われるスノーシューのトレースもあった。これは同じ尾根を往復していた。


最後は岩場の上への急登だったが、アルミかんじきの強みを発揮し、蹴り込んで木や笹に掴まって登った。
国道の北側から眺めると細く尖った岩が見える頂上に到着。ここには、2/3に登ったじゅんさんテープが結ばれていた。
両側は急斜面で、高所恐怖症には尻がむずむずして落ち着かない。周りの展望をカメラに収めて早々に退散。
ちなみに、このときのじゅんさんのヤマレコ地図(YAHOO/ZENRIN)も425m峰が天狗岳となっていた。

頂上から、西隣の425m峰を目指して、北尾根を下った。この尾根は緩やかだった。

下ったら、425m峰のすぐ下を通る林道へ出た。


林道を進み、北のコルから425m峰の北尾根に取り付いた。


頂上には、「天狗岳1峰」と書かれたピンクテープが結ばれていた。(これは、コメントで判明したが、2/5にここに登ったじゅんさんが付けた物とのこと)
確かに、こちらの方が標高は高いが、こちらを頂上とするスマホ地図は単純な間違いだと思われる。
天狗岳という山名は、道内各地にあるが、ほとんどは岩場を持った山ばかりである。この425峰には岩場はない。


その頂上から、先ほど登った天狗岳を望む。


次に、林道を挟んだ小ピーク(標高表示はないが等高線からすると425mほど)へ登る。


小ピークから大野ダムと堰堤の向こうに聳える523.3峰(点名・湯の先)を望む。
そのピークの東尾根を下って、ダム堰堤を渡って、その先から523.3m峰の西尾根を登った。


523.3峰頂上下から二股岳を眺める。


523.3峰頂上から大野ダム源流の中二股沢川奥の踏破済みの818.2me峰(点名・中二股岳)を眺める。


この頂上にも、「無名峰523峰」と書かれた、2/5に登ったじゅんさんテープが結ばれていた。
じゅんさんは、2/5に、天狗岳と記載されているヤマレコ地図の425峰に登りなおしたときに、吉克さんと会って、話を聞き、この山にも興味を抱いて登ったらしい。
このピークが、大野町教育委員会の説明版の天狗岳(530m)かも知れない。


頂上から毛無山を望む。


頂上から国道227号とその先の平野部と左手の木地挽山を眺める。
この頂上から下のダム管理道路を目がけて南西尾根を下って、ゴールイン。

 7:45スタート~8:15天狗岳~8:55 425峰~9:10北隣の小ピーク~10:05 523.3峰~10:40ゴールイン 総所要時間2時間55分。

◎この付近の箱館戦争時の歴史の権威であるも~さんの見解
 帰宅後、これらのことを二股口台場山を中心とした箱館戦争古戦場の権威でもあるも~さんに電話をしたら、すぐに我が家に来てくれて、いろいろ話をいただいた。

 彼も、スマホのアプリ地図を利用して山を歩いているが、それを見てもらったら、425峰が天狗岳となっていた。しかし、これは単純な間違いだろうとのこと。

 箱館戦争時の天狗岳は、激戦地の一つで、その古地図を見ると、塹壕が3ヶ所あり、3人の官軍の戦死者の名前も記載されている。その古地図の天狗岳は位置からすると523.3峰の可能性が強い。しかし、彼はその西斜面で塹壕を探しているが見つけられないとのこと。ちなみに、彼は台場山の14ヶ所の塹壕はすべて見つけて、自分も案内してもらったが、最近では、全国からやって来る土方歳三ファンを案内している。
 当時の天狗岳については、諸説がありはっきりしていないらしい。たまたま、その後、国土地理院が頂上に岩場のある373峰を天狗岳として地図に記載したのではないかとのこと。

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