癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

強烈なネマガリジャングルの「エガミ山」

2017年10月02日 | 登山・旅行

周りのネマガリダケを鋸で刈払ったニ等三角点(点名・江神山)を前にして


GPSトラックログ

 3年ほど前から山にハマった「道南登山単独紀行」のじゅんさんは、週1の平日しか休日がないので遠出ができず、日帰り可能な道南の山を登り歩いている。登山道のある山はすべて登り終えて、同じ山を何度も登っていて、最近ではGPSを使いこなして単独で夏の藪山にも登るようになった。

 藪山の単独行は心配なので、「どうしても登りたい山があればお付き合いします」と連絡をした。第1回目として、彼がチョイスしたのは、まだ自分も未踏だった乙部町のエガミ山(646.2m)だった。

 乙部道の駅の北側の三ツ谷地区から三ツ谷林道(簡易舗装)を進み、八雲(旧熊石)町豊浜と乙部町栄浜を結ぶ全面舗装の広域基幹林道・栄豊線へ合流し、鮪歌三ツ谷川の右股沢を渡る橋から入渓・遡行。山頂西側のコルに出て、頂上を目指す計画だった。

 入渓地点から標高差350mほどの山なので、いくら藪山といえども、2時間もあれば登れるだろうと思った・・・ところがドッコイ問屋はそうは簡単に卸してはくれなかった。


8:35、入渓。きれいな苔の生えた岩を伝いながら、スパイク長靴で沢を遡る


9:50、前方に沢地形や出尾根が見えてくる

10:10、沢の上からネマガリダケが覆いかぶさって歩きづらいので、530m付近で沢から抜けて左の斜面に取り付いた。
 結果論だが、どうせ沢から抜けるのであれば、ここは右の斜面に取り付くべきだった。その方が頂上に近かった。


ここからが、地獄の始まりだった。上から斜めに倒れている強烈且つ濃密なネマガリダケジャングルに突入。
交代で先頭に立って掻き分けながら遅々とした歩みを進める。一人なら絶対断念していたであろう。
直線距離で200m登るのに1時間近く要して頂稜へ出た。


頂稜の一部では、北側の崖斜面がちらっと見え、わずかな部分だけ藪こぎのないところがあった。


しかし、再び頂上を目指して、先の見えない強烈なネマガリダケ漕ぎが続いた。


足元の地面のわずかな高みを辿って登って行くと、11:45、突然三角点が目に飛び込んできた

周りは背丈の2倍以上もあるネマガリダケジャングルで、登頂感はも、もちろん展望もまったくなし。
周りのタケを鋸で刈払って、休憩スペースを造って、30分ほど休んだ。

12:15、下山開始。頂上から直接の南尾根を下って、登って来た沢に下りるつもりだった。
しかし、方向を間違えて軌道修正しているうちに、それも諦めて、最短距離でその下の沢に下ることにした。
沢に下り立ち、ようやくネマガリダケジャングルから解放された。
しかし、沢の上部は両側からネマガリダケが覆いかぶさり、すんなりと歩かせてくれない。


高度を下げてくると、すっきりとした広い沢となって、気持ちよく下山を続けることができた。
この後、登りの沢に合流。


14:25、ようやく入渓地点の橋の下に到着

 じゅんさんは、かなり堪えたようで、車のそばで座り込んでしばらく動けなかった。

 登り3時間10分、下り2時間10分。これまでもかなりの藪山を登っている。しかし、沢以外の斜面でまったく灌木もなく、薄いところもないネマガリダケ一色のこれほど強烈且つ濃密な藪こぎはほとんど記憶にない。おまけに、登った山も下から見ることができなかった山も珍しい。

 乙部温泉光林荘で、汗と汚れを落とし、帰路に就いた。帰宅後、ネマガリダケのカビなどで泥々になった衣類をバケツで4回も水洗いしたが、水がきれいにならなかった。あとは妻にお願いして洗濯機へ。洗濯機で2度洗いしていた。

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