八幡川コース外輪山461ピークから火口原を挟んで眺める恵山
◎「接触ゼロ登山」(自分なりの造語)
新型コロナ騒動で、およそ「3密」には縁のなさそうな登山も関係者の間では自粛が求められている。特に、多くの登山者が押し寄せる北アルプスや日本百名山や都会の近くの山など、さらにはグループ登山や山小屋利用の登山などはその最たるものであろう。
また、山中だけでなく、登山前や下山後の交通機関や宿の利用も危険性が高い。さらには、地元の人との接触で感染させる側に回る危険性もある。さらに言われているのが、医療体制が大変なときに事故を起こしたり、怪我をしたりして迷惑をかける可能性もある・・・などなどである。
しかし、この年齢になると、ステイホームでは体力維持も難しいし、運動不足で免疫力も落ちそうな感じである。感染リスクが少ないとのことで、許容されているウォーキングだけでは汗を掻くこともなく、どうも物足りない。五稜郭公園などは結構混みあっているし、皆さんマスク姿である。それに比べたら、登山者の少ない山での単独行登山は、マスクの必要もないし、感染リスクゼロと言っても良いだろう。
だからと言って、これまでのように遠くへ出かける車中泊での山旅は、やはり気が引ける。幸い道南の山は登山者の少ない山が多い。せめて、車で日帰りできる、さらには事故等の危険性の低い山で、往復でどこにも寄らないような「接触ゼロ登山」くらいは許されるだろう。
※しかし、それでも「問題がないとはいえない」という貴重なご意見もいただきました。確かに、みんながこのような考えになったらまずいだろうとも思います。当分の間、山は自重・自粛に努めます。
昨日のユキワリコザクラを観たあとに、恵山の登山コースの中で、登山者の滅多にいない八幡川コースを外輪山の461ピークまで往復した。自分としてもまだこれで3回目である。
北斜面でもあるし、下は杉林で上は高山植物帯なので、ほかの山のような春の花は期待していなかったが、見事なほど1輪の花も目にすることがなかった。もちろん登山者の姿も今年になっての痕跡すら目にすることはなかった。
天気の心配がなければ、火口原へ下りて椴法華コースを下り、海岸線を歩いて登山口までのロングウォークも考えていたが、昼頃に雨予報が出ていて、上空に怪しい雲が広がっていたので、461ピークまでのピストンにした。
10:05登山口~11:00 461ピーク(登り55分)11:10~11:45登山口(下り35分)
この八幡川コースが不人気なのは、この先恵山へ登るためには、東尾根を下って火口原へ下り、さらに権現台コースを登り返さなければならないロングコースだからであろう。
登山口をスタート。しばらくは杉林の中を進む。
予想通り花もないので、切り株を覆う見事なスギゴケをパチリ。
やがて、崖の上に出る。正面は目指す461ピーク。昔はこの先に登山道(松の右下)があったが、崖崩れでなくなり、左の尾根に現在の登山道ができた。(GPSトラックログの直角に曲がる地点)
ここから先の尾根は急な登りが続き、寒いはずなのに、パーカーを脱いで汗を搔きながら登った。脹脛や臀部の筋肉の負荷感と心拍数の上昇に、「山の体力は山でしか鍛えられない」を実感する。
急登尾根の途中から海向山を眺める。
北側には太平洋に突き出た銚子岬。
左の尾根から巻くように登り、461ピークを目指す。
1時間弱で461ピークに到着。火口原駐車場には2台の車が停まっていた。多分恵山に登っているのだろう。
461ピークから古部丸山(古部岳)を眺める。このすぐ後に雨雲に覆われた。
エゾイソツツジの蕾。この花は6月が見頃である。
この辺りは、コイワカガミの多いところである。花は5月末ごろなので、まだ蕾も見当たらなかった。
下山時に火口原に向かうコースを少し下って、昔の進駐軍の無線基地だったという建物の土台部分(数ヶ所)を見下ろして戻った。
下山中にみぞれが降ってきて、下山後は土砂降りの雨になった。南茅部回りで帰ったが、温泉にもコンビニにも寄らず「接触ゼロ登山」を敢行することができた。
<八幡川コースの過去記事>