Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

自民党都議団がセクハラやじ認める

2014-06-23 | Weblog
東京都議会で18日、みんなの党の塩村文夏議員が、女性の妊娠・出産に関する都の支援体制について質問したさい、自民党の議員席から「早く結婚しろ」「産めないのか」「子供もいないのに」などのセクハラに当たるやじを質問中に受けた問題。
自民党は「発生源が自民かどうか分からない」とトボけていたが、本日午後、都議会自民党の吉原修幹事長は記者会見で、鈴木章浩都議(51)がやじを飛ばしたと言明した。鈴木都議は会派離脱を申し出ているという。

自民党石破茂幹事長の「女性に限らず人を蔑視したような発言をしてはいけない。党本部としては仮に自民党だとして、自ら名乗り、党全体としておわびをすべきだと申し上げている」と、自発的に名乗り出て謝罪するよう求める発言、同党萩生田光一総裁特別補佐の「わが党の人物だったとしてもかばうつもりはない。潔く名乗り出て謝罪すべきだ」という発言などを、受けてのことだろう。

舛添要一都知事は「女性の尊厳をおとしめるやじは断じて許すべきでない」と言っていたらしいが、議員の特定や処分については「知事に権限はない。都議会の良識とルールにのっとった対応を期待する」と、逃げていた。

塩村議員は「当該不規則発言を行った議員」の処分を求める要求書を地方自治法などに基づき、吉野利明議長宛てに提出していたが、「本人を特定できない」ことを理由に補正を求められ、再提出を断念した。都議会会議規則によると、要求書は議場で侮辱を受けた議員個人が、発生から3日以内に提出することになっている。やじは18日に起きており、時間的に間に合わなくなった。みんなの党などから声紋解析を行い発言者の特定を目指す声などもあったというが、まずこの結果を受けて議会内で「筋」が通すかどうかは注目したい。
萩生田総裁特別補佐は自民党所属と特定された場合の対応について「都議会自民党で考えると思う。何らかの処分は必要になってくる」と語っていたが、とにかく誰が言ったかわかったのだから、正式に処分はするべきだろう。

「犯人」として浮上した鈴木都議は「尖閣諸島問題(尖閣に泳いで上陸した)で名を売った」とされる。大田区選出で、平成19年に初当選し現在3期目。自身のホームページでは<子育て支援><女性が働きやすい社会の実現>を挙げている。早くから「疑惑」を受けていたが、発言を否定。「ヤジは皆、言っているよ」と嘯いていたらしい。

「自発的な辞職を求める」という声が多いらしいが、犯人がわかって一件落着などというのは、甘い。
そもそも自民党議員のセクハラ発言は今までも枚挙にいとまがない。特に「子供を産まない」ことについての発言はひどいものがあった。森、麻生といった首相経験者にして、そうなのだ。
今回の「セクハラやじ」もまた、懲戒どころか犯罪性さえある内容だ。他の国なら政治家としては完全に失脚させられるだろう。

ヤジを言ったのが一人でないことは明瞭だ。他の者は名乗りでないのか。
自民党議員たちはゲラゲラと笑っていた。
しかも鈴木都議を庇っきて、今の今まで誤魔化し、隠そうとしていたのだ。
なのに自分たちは頬被りをし、「トカゲのしっぽ切り」をしてすませようというさもしい魂胆であることは、間違いない。

中間貯蔵施設を巡って「最後は金目でしょ」と発言した石原伸晃環境大臣が今日、福島県大熊町役場などを訪れ「謝罪」したようだが、町民からは「金目」という叫び声や、「どの面下げてやって来たんだ」などの罵声が響き渡ったという。
石原大臣は「決してお金で解決しようなどと考えていない」「これからも住民の心に寄り添い、丁寧にやっていく」と話したというが、とにかく彼の「個人的」な発言である印象を強めて「責任」を被せ、政府や党が責任を回避しようという図であることは、同じことだ。

「トカゲのしっぽ切り」で、政府・与党の集団的な指針そのものが誤りであることをただそうとしない欺瞞は、あらゆる局面で、許されるものではない。
しかし彼らは、のうのうと逃げおおせる気だろう。
「無責任構造」「集団心理」に依存して行動しながら、いざというときには知らばっくれる。個人を隠すか、切り捨てる。このやり方で、この国は、いろんなことを誤魔化してきた。
沖縄の戦没者慰霊式典も、裏切り者の知事と嘘つきの総理大臣のために、平和を祈る心が欺瞞に引き裂かれるものとなっているはずだ。
恥ずべきことだ。
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『カウラの班長会議 side A』のオーストラリア俳優陣

2014-06-23 | Weblog
稽古場。
『カウラの班長会議 side A』に出演するオーストラリア俳優陣である。
左から、Sonny Vrebac、Sarah Jane Kelly 、Jane Phegan 、Baylea Davis 、Matthew Crosby。
Jane以外はシドニーのオーストラリア演劇学校・NIDA演劇学科俳優コースの卒業生。

Matthewはしばしば新宿梁山泊にゲストで出ている常連で、日本の演劇事情にも詳しい。
SonnyとBayleaは八年前に私がNIDAの最終学年クラスで演出を担当した『屋根裏』に出ている。それぞれ「松葉杖の男」と「ニュースキャスター」を演じた。久しぶりの再会は嬉しい。
S.J(Sarah Jane)は活発で、ダンスもしていたという。
Janeは、映画関係者からの推薦があった。燐光群とコレクティヴ・アンコンシャスの面々が組んだ『CVR』の共同演出者の一人でシドニーに移住したアービン・グレゴリーと何度も共演しているという。御縁である。

稽古場通訳に入ってくれている岩崎麻由さんは、オーストラリアとニューヨークで演劇を学んだ人だが、燐光群と縁の深いリアンとアキコとも親しいことがわかり、驚いた。

今週から本格的な立ち稽古になる。楽しみである。

関係ない話だが。
報道によれば、自民党の石破茂幹事長は、集団的自衛権を行使できるようにするための閣議決定の時期について、「安倍晋三首相がオーストラリアに行くのは安全保障の面もある。アジア太平洋地域の平和と安定を考えれば、そこで閣議決定という一つの節目を迎えたい」と述べたという。
首相の豪州訪問前の最後の定例閣議となる7月4日までに、閣議決定を目指すという方針なのだそうだ。
そんなことにオーストラリアを引き合いに出さないでほしい。

日本は先の大戦でオーストラリアに侵攻した国なのである。
それを忘れないようにしないといけない。
いや、それ以前に、この国ではそのことはあまりにも知られていないのである。
シドニーの港湾には日本の戦艦が攻撃した傷跡が残っている。
そして、日本軍はオーストラリア兵の捕虜を虐待した。
それにひきかえ、カウラの収容所では、日本兵の捕虜たちは厚遇を受けていた。
なのにあの「出撃」「脱走」事件は、起きてしまった。

『カウラの班長会議 side A』の創作は、過去と現在、戦争という歴史の事実と向き合い、真実を見つめる目を受け継ぐべき私たちの位置を、見据えていく作業である。
稽古場には、そのことを共有する、たいせつな仲間たちがいる。
楽しい稽古場でありたい。同時に、気持ちを引き締めてゆこう。
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日曜日である

2014-06-23 | Weblog
豊岡から帰ってきてからも毎日が稽古で、やっと稽古のない日曜日が来た。
この間、けっこういろんなお誘いをお断りせざるを得ない日々である。仕事も、それ以外も、である。
休みたい、朝寝したいところだが、午前中から銀座で会議、そしてまた別な打ち合わせ。
昼食は野菜食べ放題の店で野菜を食いまくる。

夕方、なんとか時間を作ってウッディ・アレンの新作映画『ブルー・ジャスミン』を観る。主演はケイト・ブランシェット。他の俳優が同じ役を演じることを想像できないという意味で、確かにいいものを見たという気がする。
私も『インテリア』とか、この根クラ傾向のアレンが好きだ。観ていて監督の顔が浮かばない方がいいのだ。
ケイト・ブランシェット。考えてみれば彼女と同じオーストラリア演劇学校・NIDA演劇学科俳優コースを卒業した面々と、元学長オーブリー・メロー氏のお膳立ての上で、私は今、日々稽古しているのだ。
ケイト・ブランシェットが永年にわたって共同代表を務めてきたシドニー・シアター・カンパニーの仲介で、私たちの8月のオーストラリア・ツアーのテクニカルの準備も進めている。
世間が狭いのか、演劇界の横の繋がりか。ありがたい御縁である。

帰宅して、せっかく銀座に出たからと沖縄物産店「わしたショップ」で購入してきた八重山そばを食べつつ、テレビで『ルーズヴェルト・ゲーム』最終回を観る。ほとんどドラマを観ないのだが、このドラマだけは何度か観ている。
知っている俳優が多く出ているので不思議な気持ちになる。
なんといっても野球部の監督役で、手塚とおるという俳優の存在が映像の世界でも確実に印象づけられたであろうことが、たいへん嬉しい。とおると私が組んだ代表作と言えるだろう『天皇と接吻』は、もう十五年近く前だ。
坂東三津五郎さんも渋い役どころで全体を締めている。
企業ドラマなのだが、展開としては、なんだか野球部分が中心になってしまった感じだ。大学野球現役の息子と観ているので一緒にいろいろと茶々を入れつつで、こちらは文句はないのだが。
中間試験と首都リーグ入れ替え戦が終わった息子はテレビで夜中にワールドカップを観るのが趣味となっている。まったくのんきなものだ。
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