Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

『東京裁判』は二度観るべし

2019-07-08 | Weblog
アメリカ国防総省が撮影していた50万フィートに及ぶ膨大な裁判記録のフィルムをもとに、小林正樹監督が5年の歳月をかけて編集、制作した映画『東京裁判』。
83年初公開から、今夏、36年ぶりにリバイバル。4時間37分。
 
公式Webにコメント書きました。
先月、初のロシア滞在中に書いたので、歴史と世界の推移を思い、なんだか不思議な感覚だった。
 
 

『東京裁判』は二度観るべし。

封切りの年、二番館の三軒茶屋中央で、観た。もう一度観ることができて、よかった。今この時代に、重く響く。

「戦争犯罪人」とは、何か。それを思うだけで、眩暈がする。「歴史の一ページ」ではない。そこには、具体的な、各々の価値観を生きた人間たちがいる。戦争という形で他者を蹂躙することを、当然のこととして、選択した者たちがいる。

「人間宣言」をした昭和天皇が免罪されたという経緯の胡散臭さ。天皇の責任を追究する判事ウエッブに、もうひと頑張りしてもらいたかったと思う。

様々な「都合」によって、戦時も、戦後も、当事者にとっては極めて重大なことが、いとも軽々と、決定されていく。「法廷の椅子が二十八しかないために罪を免れた者もいる」というナレーションには、戦慄する。

被告どうしの「なすりあい」の醜さ。そして、「これは日本軍隊の組織の中に育まれた非人間性の表れであった」というナレーション。私たちは、その「非人間性」が現在の日本に温存されているという事実を、認めざるを得ない。

それにしても、この国が、歴史に学ばない国であるということを、あらためて、とことん思い知らされる。

 

http://tokyosaiban2019.com/index.php?id=topsecond

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元号とデモクラシーは関係ない

2019-07-08 | Weblog

先のブログに、元号を党名に入れていることに違和感あり、と書いたら、反響が大きい。それだけ関心を持たれている党だということなのだろう。

で、キャッチフレーズに元号を入れている別な党がある。何を言いたいのかさっぱりわからない。元号とデモクラシーは関係ない。「新しい時代」「いま」という意味で使っているように思われる。それは天皇代替わりという仕組みそのものを肯定していることになる。天皇代替わりを時代を示す象徴として肯定することは、デモクラシーに反することであると私は思う。

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