Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

金子修介監督の最新作 『ゴールド・ボーイ』 は、予備知識なしで見た方がいいです

2024-02-06 | Weblog

金子修介監督の最新作 『ゴールド・ボーイ』 は、予備知識なしで見た方が、いいです。観る予定の人は、以下の情報さえも、読まないでね。

 

とにかく、素晴らしかった。傑作である。

 

といって、終わりでいいのだが、金子さんに「なぜ沖縄を舞台にしたのですか」という問いをして、返ってきた答が、ものすごく納得できた。原作があるときの脚色の腕力、である。設定を沖縄にしたのは、脚色に当たっての金子監督とシナリオライター・港岳彦氏の判断であり、それが、申し分なく、見事なのだ。そして、原作にあるかどうかは知らないが、いいセリフが、随所にある。

沖縄にほぼ二週間の取材に行って帰ってきた直後に観たのだが、沖縄の風景が「沖縄らしさ」ではなく、「この映画のために」ということで撮られたであろう説得力が、あるのだと、思った。ごく普通の風景のはずの映画で、こんなに画面に深みがあることも、珍しいのではないか。撮影は、北野武監督の作品を多く手掛けている、柳島克己氏。

もちろん、いろいろ突っ込みたくなるところがある、という方も、いるだろう。そりゃあね。あの場面であの音楽なのか!とか。私はいいと思った。あの音楽を使った映画は多々あるが、これはいいと思うのだ。

偶然の重なり方についても、いろいろ意見のある人もいるだろう。私は許せるのだ。

主要人物のほとんどに感情移入できる。こんな映画は滅多にない。

俳優について言及するとネタバレになるから、できない。

ミステリーであり、ファンタジーであり、だからこそリアルであるという、倒錯を味方につけている。

 

 

公式サイト

https://gold-boy.com/?fbclid=IwAR3hXq6Rrf-bJAc0Afo8MqpoCkKCNzMMU_Mfltqb2N22zjTscs8KC9rn3cw#top

 

 

 

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「ビキニ水爆実験被災70年 3・1ビキニ記念のつどい」のお知らせ

2024-02-04 | Weblog

昨年、燐光群は『わが友、第五福竜丸』を上演しましたが、今年の三月一日は、1954年3月1日に第五福竜丸がビキニで被爆してから、ぴったり70年ということになります。

「ビキニ70年」のイベントは、全国各地で行われますが、第五福竜丸平和協会の記念イベントは、以下のように行われます。

興味のある方は、ぜひ、ご参加ください。

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 

「ビキニ水爆実験被災70年 3・1ビキニ記念のつどい」のお知らせ

3・1ビキニ記念のつどい(講師・山極壽一さん)

2024年の3・1ビキニ記念のつどいは、ゴリラ研究で著名な霊長類学者の山極壽一さんをお呼びして「核」によって規定された私たちの時代とこれからを考えます。

ビキニ水爆実験被災70年 3・1ビキニ記念のつどい
日時:2024年3月3日(日)14:00~16:00
会場:明治学院大学白金校舎1301教室
講演:山極壽一さん(総合地球環境学研究所所長)
   『「人新世」のわたしたち~人類の未来をともに考える』
資料代:500円(学生無料)
 
主催:公益財団法人第五福竜丸平和協会
共催:明治学院大学国際平和研究所
 
会場:明治学院大学白金校舎(〒108-8636 東京都港区白金台1-2-37)
本館3階1301教室
(本館は国道1号線側から入ると1階が地上階、キャンパス側から入ると2階が地上階になります。)

 

投稿に事前申し込みが必要です 申し込みフォームは以下の通りです
 

 

 

http://d5f.org/archives/news/news-970?fbclid=IwAR3lEjQSpCRn-34N4ZpD26cbsZtvlM7-SaUbt10C5qdVJE8fzk01rXTlXw0

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「液状化」は地震のことだけじゃなくて

2024-02-03 | Weblog

元旦から始まった日本海側の震災は、まだまだ余震などが続いているようだ。

連絡をとった知己の皆さんは、ご無事だったが、とうぜんながら地域によって被災の度合いに差がある。

写真は、新潟の知人より。

「液状化」というしかないさまが、波打って破壊された地面から、うかがい知れる。

報道ステーションが、デイサービスのクルマのドライブレコーダーの映像を放送していたが、両側の家屋が倒壊してゆく様は、ほんとうにおそろしいものだった。

 

ただ、「液状化」という言葉が、ぴったりあてはまるような事態が、地震のことだけじゃなくて、人間の心にも、社会にも、起きている気がする。

地震と対決するのは困難だろう、しかし、まったく弱気にならざるを得ないことが続いている昨今だが、人間のことはなんとかしないといけないのではないだろうかと、最近、強く思い始めている。

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