今朝は寒かったが、昼を回るころからぐんぐん気温が上がりだした。
税務署に用があって、といっても税金とても払う金がないスッカンピンなのだが、そこは措いておいて、梅が丘に出かけた。
あまりにも、いい天気なので、北澤川緑道の途中の圓乗院に寄っていく。
この寺は、瀟洒な庭園があって、四季折々の風景を楽しませてくれる。
そして、この近辺に伝わる話として、昔いた大男、「ダイタラボッチ」所縁の寺として知られる。この「ダイタラボッチ」がこの辺りの地名「代田」の起源になったとも伝えられている。また、区の無形文化財「代田餅つき歌」の寺としても有名だ。
ここの庭にも梅が咲いていた。六分咲きといったところか。
こういう場所が家の近くにあると心が和む。
また、この北澤川緑道沿いには、萩原朔太郎、萩原葉子、斎藤茂吉、田中英光、そして代沢にまで下るが、森茉莉の旧宅の跡があって、非常に文学とも馴染みの深い地域となっている。
梅が丘の羽根木公園、オカブらの近所の悪童どもが幼いころは、根津山と呼びならわしていた、梅の名所に足を向ける。
途中、小田急線の高架をくぐる。
ここには、もう五年位前から、ホームレスが住処として、所帯道具を積み上げて、布団を敷いて寝ている。
オカブはいつも横目で見て素通りしている。
菓子パンくらい差し入れてやればいいのにとも思うが、その勇気がないのか、それほど慈善の心がないのか、いつも素通りである。
こういう時、自らがファリサイ派であり律法学者であることを痛いほど感じる。
こつじきの寝るも人の子春の夢 素閑
これには、不快語、差別語が入っていますかな?しかし、オカブはいわゆる「言葉狩り」は嫌いである。これが跳梁跋扈すると、落語をはじめあらゆる芸術が成り立たなくなる。
羽根木公園に着く。
梅を求める人で賑わっていた。
まだ、区の行事である梅祭りは続いており、何軒かの露店が広場に開いていた。
こちらの梅は、日当たりがいいせいか、七分咲き程度。
いい天気、いい眺めである。
しかし、今日は、暖かいを通り越して暑いくらいである。キルティングのブルゾンを着てきたが、セーターも脱ぎシャツ一枚になりたい。
魁と空も歌うや光の賦 素閑
この句はちょっと装飾過剰ですかな?もっと枯れた境地を詠まねばなりませんな。
公園内を一通り回って、税務署に提出する書類を出して、家路についた。