かーたんと銀座へ行ってきた。
なんで金もないのに、銀座などという地に行ったのかと問われれば、銀座の山野楽器で宮澤フルートの無料調整会で手持ちの楽器を、手入れしてもらうために出かけたと答える。
もう、この楽器は40年近く使っていて、とっくに寿命が来ていたと思っていたのだが、リペアの人の言うには、オーバーホールすればまだまだ使えるということ。ただ、オーバーホールの時期はとっくに過ぎているので、できるだけ早く工房に持ち込まなければならないそうだ。オーバーホールの概算は約6万円。思わず膝がへなへなと。
しかし、調整してもらったらいい音が出たのでしばらくはだましだまし使っていくつもりだ。
調整が終わり、かーたんは楽譜さがし。かーたんと楽譜となるとタダでは済まない。
オカブは山野楽器の前の舗道にしつらえられたテラス席でタブレットをいじって暇をつぶす。
さて、銀座での用事が終わって、銀座でぱーっと食事でも、と行きたいところだが、銀座価格の恐ろしさを知っているオカブ一家は、渋谷から井の頭線でぐっと庶民的な下北沢に出て、いつものかつ良 で晩飯にすることにする。
ディナータイムの店を開けたばかりで、オカブたちが最初の客だった。どこでもお好きな席を、と店員に案内されたので、一番大きなテーブルを占領する。
まずはキンキンに冷えた生ビール大ジョッキ。漬物の「ミッバンジャン」を肴にぐびぐび飲みながらカツを待つ。注文は特上ヒレカツ定食と特上ロースカツ定食。特上には突出しの小鉢が付く。筍と里芋とこんにゃくの煮物。遠慮なくいただく。
カツが来る。サクッと上がった上等の肉のカツは最高。美味しくいただく。ビールもお代わりして、楽しい夕餉になった。
ご飯もお代わり、赤だし味噌汁で、たっぷりいただく。
満腹満腹。
お腹をだましだまし、動くのも苦痛という状態の体を引きずって家路につく。
燕みゆそぞろ歩きの銀座かな 素閑