先だって"The Illusionist”という映画を見たので、この映画と一緒に名が浮かんでくる”The Prestige"も観たくなった。
この二つの映画は比較されるようだけれども、似ているのは主人公がマジシャンであること、時代背景の設定がほぼ同じで、最後にどんでん返しつきの話であること、ヨーロッパが舞台という事位で、簡単にカテゴリー化すれば前者は恋愛のからむロマンス、後者は宿敵間の戦いを描くSF風サスペンスだ。別物なのでどちらが良いと判定しがたい。双方それぞれに面白かった。
この映画も賛否両論。現実的合理的理解範囲を超える”物”が出てくるあたりでこけてしまう鑑賞者もいるはずだけれど、ありえない事はそれで柔軟に受け止めて、ちょっと戸惑いつつも楽しんだほうが良い。デヴィッド・ボウイが扮する二コラ・テスラはかなり胡散臭くて、彼自身が奇術師のようだったかな。テスラは実際エキセントリックな人物だったらしい。
からくりがすぐにわかってしまってがっかり。。。という感想が多いのは、マジシャンの物語だからなのだろうか。話の展開がわかってしまったから駄目、という鑑賞体勢だけではつまらなかろうけれど、私はその辺はそれほど気にならない。主人公二人のぬかるみにはまって行く悲劇的対決は熱演だったとおもうしね。
クリストファー・ノーラン監督は「メメント」という映画もそうだったが、入り組んだ話運びを好むらしい。