この数日急に暑くなった。明日は30度を上回る予報だ。
そうはいっても朝晩は18~9度で部屋の中の空気は下がるのが具合良いので、コンピューターが目を回すほど部屋の中は熱がこもってはいない。
コンピューターの前で作業をしていると右目の視界の端に黒いものが見えた。
見れば何だか大きな黒い虫だ。
我が家でお目にかかったことの無いような黒い甲虫だった。
メガネをかけ直してよく見ると、顎がしっかりしていて、クワガタの様に見えるが、とても小さい。体長20mmほどである。
早速調べてみたらやはりクワガタの仲間の、Balkenschröter = (学名:Dorcus parallelipipedus)に違いない。
この近所で(街中)歩き回っている甲虫ではないようで、どうやら自然保護下にあるようだ。
そんな君が何で本棚の前でふらふらと気を失いそうになっているのか? 外の暑さから逃げて涼みに部屋の中にはいったものだろうか? ドアも閉まっていたよね? 私が外から知らずに君を背負ってきてしまったのか?
本棚の足元に積もった埃の中を這っていたのか大顎に埃が絡まっている。
つついて見ると生きてはいるが弱々しいので、応急処置に蜂蜜水を含ませた綿と一緒にカップの中に入れておくと、ちょっと元気が出てきた様子だ。さっきよりも力強く手足を動かしている。
元気になったら森に放しに行こう。
森に行ったら彼の仲間が見つかるだろうか?