散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

Wunderkammer

2009-07-25 05:11:24 | 美術関係
今朝一冊の本が届いた。
あれ?私は何処かに本を頼んだっけ?ちゃんと私宛てだった。首を傾げつつも包装を解くと立派な一冊の本があらわれた。
タイトルは"Wunderkammern-Weldmodelle von der Renaissance bis zur Kunst der Gegenwart”とある。そういえば本が出版されるので一冊送りますという手紙をしばらく前に貰っていた。

以前シュツットガルトに実験的ショールーム的画廊があった。残念ながら2007年に閉めてしまったのだがなかなか面白い部屋で、その部屋を作家達は色々にインスタレーションを凝らして変化させていたのだ。そのプロジェクトを指揮していたある美術評論家が書いたのがこの本だ。

Wunderkammer(Cabinet of curiosities)とは後期ルネッサンスからバロックに流行した個人博物室というようなもので実際博物館の前進なのだ。珍しいもの、奇妙なもの、美術品を一同に集めた部屋である。
この本のテーマはルネッサンス期に始まって現代の美術におけるWunderkammerのあり方を分析しているらしい。(私はまだ本のページをめくっただけだが多分そんなところだ)

実は私もこの実験的ギャラリーで個展をする予定をしていたのだがその前に潰れてしまった。面白い試みだったので楽しみにしていたので実に残念なことだった。しかし画廊が閉められる前に企画されたグループ展には参加している。そんなわけで私も本の中で紹介されているので、出来立てのほやほやの本を送ってくれたという訳だ。
Wunderkammer
私もWunderkammerにはとても魅力を感じる。私は自分のWunderkammerを作ろうとしているのではないかと思う。その傾向がこの頃はっきりあり。。。(実際今日も相変わらずインスタレーション用にショーケースを作っていたしね。。)

面白いものを集める事は誰もが経験していることであり、心当たりがあるのでは無いだろうか?隣の者がどんな収集をしたのか見るのも楽しい。集めて揃えて並べて見せる。どうやら人間が深いところに持っている欲求にちがいないとおもうのだけれど、どうでしょう?



Wunderkammerがらみで面白いウェブサイトを見つけた。Kunst und Wunderkammer