散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

雨音に負けず独り言

2009-07-23 18:33:14 | 思考錯誤
締め切り間近に迫ったデータを送るのと、ついでに出そうと思っていた手紙も沢山あって郵便局に出かけた。用事を済ませて帰宅し一息つく間もなく思い切りどかどかと雨が降って来た。最近のきちがいじみた雨の降り方は尋常じゃない。傘に穴が開きそうだ。仕事場に行って今週末に買い足さねばならない木材のチェックをしなければならないのでもう一度出かけようと思っていたところだったが気力が雨に流されて何処かに流れていった。きっと私の気力は近所のマンホールの中で渦巻いているに違いない。内心明日でも間に合うとすでに方向転換している。冷蔵庫が腹をすかせているので食材の買出しには行かねばならないだろうが階下がスーパーマーケットであるから雨に濡れる心配は無い。冷蔵庫には使いかけのレタスとか塊のパルメザンチーズとかクワルク(フレッシュチーズ)とか塩漬けの胡瓜や杏や梅とかスグリのゼリーとか西瓜四分の一とかハムが3枚とか昆布出汁一瓶とか赤ピーマン一個とか卵三個にバターとかマスタードとか自家製コチュジャンもどきがある位で冷凍庫も御茶やスープストックやカメラのフィルムやコチコチのラズベリーくらいだ。他には台所の片隅に色艶の悪くなったキャベツと白菜ジャガイモに玉葱も転がっている。しかしこれだけあれば充分のようでもある。ジャガイモと玉葱とゆで卵を昆布出汁で煮ておでん風に仕立てるのもいい。ちぎりキャベツを水に放してパリパリとさせたところにハムを細かく切って塩漬け杏を刻んで混ぜ合わせて醤油ごま油をたらしてもいい。クワルクと小麦粉混ぜ合わせて細く切った赤ピーマンとテラスに生えているハーブをいれて揚げ焼くなんていうのもワインのつまみに最高だし、西瓜の皮の甘酢漬けもできる。白菜は昆布出汁で煮て軟らかく煮えたところに生姜醤油を落として食べるのがいいかもしれないし、食後のデザートは西瓜でもクワルクのゼリー添えでもいい。素晴らしい。完璧。取り合わせは滅茶苦茶だが結構美味しそうなものはできそうじゃない?買い物に行く必要は無いということだなと冷蔵庫に頭を突っ込んでいると電話がなった。何だか電話に出るのが億劫で冷蔵庫に頭を突っ込んだまま呼び出し音を数えていた。七回鳴って静かになった。七回。七という数字に今日は何か用事があった気がしてならない。七、七、七何だっけ?思い出せないので直ぐに諦める。最近私は諦めが良い。電話が切れると誰からなのかが気になってくる。何の用事だったのか?もっとも間違い電話ということもある。そんな事をぼんやり考えていると豪雨がいきなり止んだ。うっすら陽さえ差している、全く予測不可能な空模様だ。 又電話が鳴る前に出かけよう。 そして近いうちに長靴を買いに行こう。