新たな答えにはエネルギーがいる

先日、朝８時前に一本の電話がかかってきました。
Ｙ大工からでした。「軽トラック貸してもらえんじゃろうか」
１０年以上当社の大工工事をしてきて、始めての試みに唖然としました
が、それ以上に仕事に対する強い思いを知らされました。
Ｙ大工と前日にリフォーム工事現場の下見に行きましたが、Ｙ大工がい
つも乗っている２トントラックの駐車場が、ありませんでした。現場の
前に３軒の借家があり、そこの駐車スペースに余裕があったので、大家
さんを探して折衝をしました。でも大家さんから断られ万事休す。
大工さんの２トントラックの中には、たくさんの大工道具が入っていて
、色々な現場状況のときでも対処できるようになっています。大工さん
と色々と話し合いましたが、今回はしょうがないので工事着工の日に、
２トントラックで来てもらって道具類を現場にいったん置いて、家に帰
って乗用車に乗り替えて再度現場にきてもらうことにしました。工事期
間中、何度か不自由なことのがありますがしかたがありません。
Ｙ大工はその夜、もっといい方法はないか一晩考えて出した答えが、当
社の軽トラックを借りて道具類を積んで持っていくという方法でした。
な～んだそんなことか、それぐらいの事は誰でも考えつくと思えます。
でも、１０年以上やってこなかったことを、新たな答えとして出すため
には、そこにエネルギーをそそがないと出てこないんですね。Ｙ大工は
、リフォーム現場で問題が生じると、昼の食事中もその一点に集中して
何とかして答えを出そうとする大工職人だったのです。

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