馬は人を見る

乗馬クラブに着き本日の予定表を見ると、「ランラン」になっ
ている。この馬はオーナーさんの馬で、一般会員さんは滅多に
乗ることはない。そしてこの馬は、あの伝説の「ディープイン
パクト」の孫になるとオーナーさんから聞いていた。
・
オーナーさんがランランを騎乗するのを見ているが、言うこと
を効かずに何度か手こずっていたので果たして私の言うことを
聞いてくれるだろうか。馬装の準備をして、騎乗３０分前にな
ったのでランランがいる厩舎に向かった。
・
「ランラン、今日はおっちゃんが乗るのでよろしくな」。
ランランの無口を肩にかけているので、わかった様子だったが
キョトンとしていた。できるだけ緊張を解いてあげるために、
色々な言葉をかけてあげた。
「ランラン、最近は暑くなったので体調の方はどうかい・・」
・
厩舎から足洗い場へと移動させて、馬装を始めることにした。
「馬は人を見る」と言うが、ランランは私が後を向いた瞬間に
「ガブリ」とお尻を噛みついた。しかしかぶったのは、ジャー
ジだけでお尻の肉は上手にさけていた。
・
その行為に私がどんな反応をするか、様子を見たのだろう。
「キャー」とか言っておどろいたり、怖がったりするようだっ
たらなめてかかられるので冷静に言葉で返した。
「ランラン、噛んだらダメよ。わかったかい・・・」
最初からこんな状態で、果たしてうまく騎乗できるだろうか。
続きは明日になりました。又見てね。





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